古代エジプトではナイル川がたびたび氾濫した。洪水のたびに、土地の境界がわからなくなるため、測量技術が発達したという。
紀元前3000年頃に建てられたピラミッドの、四つの面が正確に東西南北を向いているのはよく知られた話しだ。これも測量の力によるという。遺跡からも多くの測量用器具が発掘されいる。
本日6月3日は「測量の日」だ。
1989年に建設省(現在の国土交通省)が制定した。
由来は、1949年の6月3日に測量を正確に行うことを目的とした「測量法」が公布されたことに起因する。
測量とは、地表面上の地点の相互関係及び位置を確立させる作業である。
街を歩いていて、作業服の男たちが三脚で何かを覗いている姿を見たことがあると思う。
(画像=写真ACより)
測量は私たちの生活に欠かせないものである。
スマホやカーナビなどの位置情報にも測量使われている。
現在地の情報を地図上に表示するためにGPS衛星で測量を行っているのだ。
そして、不動産の分野でも測量は欠かせない。
住宅を新築する時、どのような建物が建てられるのか奥行、形状、面積等を出すのに測量を行う。また、土地を売買する際にどこまでが自分の土地なのか境界を確定するが、そこでも測量を行う。
不動産はトラブルの起きやすい取引のため、大きさや面積等を明確にしておく必要がある。
他にも、道路や橋、鉄道にダムなど、私たちの生活を豊かにするものはすべて測量から始まっていると言っていいだろう。私たちの生活は測量の上に成り立っているのだ。
余談だが、道路で測量しているカメラはトランシットと呼ばれ、光波で地点の距離や高さを測っている。
この機械の前に立っても何の問題もないらしい。気にせず前を通ってください。