1951年に、日本写真協会が6月1日を「写真の日」と制定した。
なぜ、6月1日なのか?
過去の文献によると、天保12年(1841年)6月1日に初めて日本で写真撮影が行われたとされていたため、この日を「写真の日」として制定した。
しかし、その後の研究・調査で天保12年に撮影技術は日本に持ち込まれていないことが分かる。
本当の「写真の日」は安政4年(1857年)9月17日だという。
日本写真協会は1度制定したこともあり、日を改定することはなかった。
1839年に世界最初のカメラといわれているのがダゲレオタイプと呼ばれたカメラだ。
このカメラでの撮影には30~40分要したという。
20世紀に入ってからカメラも小型・軽量化が急速に進み、今では携帯電話の普及で誰もがカメラを持ち歩き、いつでも写真を撮れる時代になったのだ。
さらに、スマートフォンの登場で、ネットでの部屋探しが増え、不動産業界の常識が大きく変わっていった。
アンティークカメラ (画像=pixabayより)
物件写真の良し悪しで問い合わせ数も大きく変わってしまう。
物件自体は良くても写真が悪いと客は見向きもしないのだ。
逆もまた然りで、良くない物件でも写真次第で反響も多くなるという。
そのため、広角レンズを使って部屋を広く見せる不動産業者も現れ、問題視されている。
不動産ポータルサイトでは、写真の枚数が最低20枚以上掲載されていないと見てもらえないと言われている。
最初は5枚も写真があれば良かったが、枚数がどんどん増えていき今では20枚を超える超大作となっている。これからも増えていくことが予想されるだろう。
写真撮影に掛かる労働力もバカにはならない。これでは、不動産屋なのか写真屋なのか分からなくなってくる。
最近は、動画やパノラマ写真のように360°見られるような物件もある。
また、VR(ヴァーチャルリアリティ)で内見ができる最新テクノロジーを導入した不動産会社も現れている。
不動産会社は物件を良く見せるために、あれやこれやと策を打ってくる。
写真と不動産の関係性は思いのほか大きかった。次はどのような策を企てるか非常に興味深い。