■公図をみると、変な土地が・・・・

 皆さんは、自分が所有する土地の公図をきちんと見たことがありますか?公図は土地の形状や境界がわかる法務局に備え付けられた図面です。地域によっては精度が高い公図がある場合と、おおざっぱにしかわからない公図しかない場合があります。
 さて、自分の土地のなかに、なにやら細長い土地が横切っていて、しかも地番がない、といった場合があります。この変な土地、きちんと調べておかないと売却するときにちょっとやっかいなことになる場合もあるのです。
■旧法定外公共物(旧里道、旧水路)といいます
 その昔、多くは明治時代に土地を調査し、当時道路や水路だった土地を公図上に記されたのがそのまま残ってしまい、その土地は公図上は存在するのですが、現状は道路でも水路でもなくなっている土地を法定外公共物と言いました。
 これらは、平成12年のいわゆる「地方分権一括法」の施行によって、現在道路や水路などの機能を失った土地で、住宅敷地などで利用している人は、その土地を国から購入することが必要になったのです。
■購入手続きは?
 これらの土地(旧法定外公共物)の購入手続きは、日本全国の財務局が窓口になっています。また、手続きにあたっては、これらの旧里道、旧水路が公図には残っていますが、実際に存在するのかどうか、自分の所有地との境界はどこになあるのかなどの「境界確定手続き」を経て境界を画定し、その後「売払申請」を通じて国からこれらの土地を購入することになります。
■土地を売却するとき、購入するときは公図をじっくり見てみましょう
 ほとんどの方は、今までこのような土地を利用していることについて、全く気付いてていない人もいれば、「何だろう?」と疑問に思っていた人もいらっしゃると思います。
 今後、これらの旧法定外公共物をそのままにして、売却しようとした場合は、場合によっては「この土地を購入してください」と国、あるいは地方自治体から言われるかも知れません。その際は、慌てず、焦らず土地家屋調査士や司法書士などの専門家に相談してみましょう。
 
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