近隣とのトラブルになりやすい土地の境界
親から相続をした土地を売ろうとしたら、隣の土地との境目がよくわからなくて困る。こういったことが多く発生しています。隣人の建てた小屋や、建物の屋根がこちらの土地にはみ出ているというケースもあるようです。こんな時にはどうやって解決したらいいのでしょうか。
境界杭の設置が有効 費用がかかります
境界杭が正しい場所にあるか確認しましょう。農機具で間違って掘り起こしてしまったり、土地開発の工事中に紛失してしまったりすることもありますし、境界杭(境界標)自体が全ての土地にあるわけではありません。土地の売買を考えているなら正確な位置に永続性のある目印をつけ直すことをおすすめします。登記を確認しながら隣人の立会いの元で境界標の設置をし、確認書類を作成しましょう。確認書類には測量図も忘れずに添付しましょう。ここで問題になってくるのが一連の作業にかかる費用です。測量、境界標の設置、確定書の取り交わし、測量図の作成。これらの作業で30万以上が相場だと言われています。
はみ出た建物を何とかしたい 話し合いが基本
隣人の勘違いや故意で、こちらの土地へ建築物などがはみ出しているような場合は、民事の問題になりますので話し合いが基本になってきます。話し合いに必要な登記などの情報を集めておき、測量業者さんや大工さんに立ち会ってもらい今後の対応、解決策を決めましょう。
境界杭はいじってはいけません 通報しましょう
勝手に境界杭を動かされた。これは国の刻印がない杭でも不動産侵奪罪に当たる可能性があります。そんな悪質なケースでは証拠を押さえておく必要があるので、まずは現状をビデオカメラなどで撮影しておくと良いでしょう。そして警察に連絡し、対応してもらいます。あまり騒ぎ立てたくないという気持ちがある方が多いと思いますが、土地は大事な財産ですから毅然とした態度で守っていく必要があります。
塀にも境界のマークをつけられます。
境界線の真上にブロック塀などが作られてあったら、コンクリートに直接打ち込める金属鋲もあるのでつけておく事をおすすめします。ちなみに、塀を作るときには自分の土地の中に作ることが基本です。相手との交渉しだいで境界線の上に作ることもありますが、何の相談も無しに境界線の上に塀やフェンスを作ることはできませんので注意してください。