物件の販売が成立したら手数料が発生します
物件を手放したいと思っているSさんがいたとします。そこで様々な検討をした結果、A社と仲介の契約をしました。買い手が付き契約手続きができた場合に、仮に300万で売れたらSさんは手数料として15万円をA社へ支払うという契約だったとして、「片手」「両手」の説明をしたいと思います。さらに「囲い込み」についてもわかりやすくお教えします。
自社に来た顧客に売りたい不動産屋さん
A社に物件探しに来たお客さんがSさんの物件を気に入って、購入決定したとすれば、A社は買い手からも手数料をもらうことができ、手数料15万円をA社へ支払うという契約であれば合計30万円の利益が出ます。これが「両手」取引です。
不動産会社同士が連携するとどうなるのか
今やネットで物件検索をして、相場を知ったり情報を集めますよね。大手のサイトにSさんの物件がのっていたとすればネットを経由して他社から声がかかることもあるはずです。そうして販売が決定した時にはSさんからA社へ15万円、買い手からは前出の他社へ15万円が支払われます。これが「片手」です。その利益の中から広告費などを出さなければいけませんから、不動産会社にとっては「片手」より「両手」にしたいというのが本音でしょうね。
ネットに自分の売りたい物件がでていますか
自分の物件がなかなか売れない、見学者も全く現れない。そんな時は自分の物件がネットに出ているかを確かめたほうが良いかもしれません。両手を狙っている会社は、ネット情報などを流していない場合が多いからです。早く売りたくても、情報が広まっていないのであれば買い手がつくまでに時間がかかることになりかねません。
売れなければ販売価格はすぐ下げたほうが良い?
Sさんは値段を下げるのは嫌ですよね。でもあまりに売れなければ300万を280万にしようかと検討することもあると思います。仮に280万で手数料が14万円の場合に両手なら28万円の儲けがA社にはあります。例え300万出して買いたいという人がいても、他社からの紹介であれば「もう決まってしまった物件です。」と嘘をついて売らない場合もあるのです。これが「囲い込み」と言われている問題です。もちろんSさんには何も知らされません。怖いですが、これが現実です。