これからアパート経営や、マンション経営をしようと考えている方が気になるのが、大家業に必要な資格でしょう。
実は大家になるために特別な資格は必要ありません。
それでも、大家をやるということは事業主になることですから、経営者として持っていたほうがいい資格もあるのです。
どんな資格を持っておくべきか紹介します。
宅地建物取引士
これは大家になるために必要な資格ではありません。
でも不動産に関する幅広い知識を得るため、本格的に大家業をやるつもりなら取得しておいて損はありません。
専門家に相談する場合も料金がかかってしまいますから、自分で知識を得ておいたほうが便利なのです。
宅地建物取引士、通称「宅建」は国家資格で、不動産に関する法律を学びます。
この資格を持っていなければできない業務は、不動産の仲介をする際の重要事項説明です。
法律違反をしていないか見極めるために宅建が必要で、信頼できる不動産取引には欠かせません。
大家業では直接不動産売買の仲介はしませんが、新たに不動産を取得したり、買い替えたりと不動産売買とは切ることはできない存在で、宅建の知識があると便利です。
リフォーム関連の検定
大家業をやっていると必ずリフォームの必要性が出てきます。
なかには管理業者にリフォームのすべてを委託している大家さんもいますが、自分で知識を持ち必要な業者と直接取引したほうがコストダウンできます。
多くの大家さんはその知識がなく、優良なリフォーム業者の見極めも難しいため委託するケースが多いようです。
リフォーム工事自体は資格がなくても請け負うことができます。
そのため建築士法と照合すると、リフォーム工事のなかで適用外となっている例がいくつもあります。
また、リフォーム工事には許可も不要なことが多く、誰でもできるのが現状なのです。
法律上では1件の請負代金が1,500万円未満または延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事は許可を得る必要がありません。
誰でもできるのがリフォーム業のため、後で後悔しないために知識があるといいでしょう。
大家検定
不動産実務検定、通称大家検定があります。
大家さん以外にも不動産投資をする方にも役立つ検定で、大家業をやるにあたって必要な知識が習得できます。
大家さんが取得することが多い資格といえば宅建ですが、不動産の知識は得られても大家業に関する知識まで得ることはできません。
そこで賃貸経営に特化した検定が誕生し、多くの大家さんが役立てています。
検定は1級および2級の技能検定と、さらにレベルアップできるマスター認定とに分かれています。
空き室を埋める対策から、土地活用に関する知識、低価格のリフォーム方法、税金対策まで学ぶことができます。
マスター認定講座まで進むと、不動産コンサルタントとして独立することも可能です。
まとめ
紹介した資格は大家業をやるうえで役立つことはもちろんのこと、不動産を売却してほかの物件を手に入れる際にも役立つ知識が得られます。
宅建のように国家資格取得だと難しいと感じる方は、検定から挑戦してみてはどうでしょうか。