近年は建築費用の高騰で新築物件が高くなっていることや、リノベーション物件が登場したことから、中古物件を購入する層も増えているようです。
中古住宅はまだまだ使えるものも多く、新築住宅を買うより総合的に安く済むケースもあります。
建物自体が古くても設備や見た目が新しくなるなら、中古住宅でもよいのではないでしょうか。
そのような不動産売買で最低限注意したいことを紹介します。
1・そもそも住宅ローンは利用できるか?
中古住宅の購入で物件の詳細は詳しく調べる人は多くても、融資が利用できるかは後回しにする人が多いようです。
そのため不動産購入の際に、よい物件は見つかったが、融資が利用できず結局取引が流れてしまったという話もよく聞きます。
金融機関の融資審査は、借りる人と物件に対しておこないます。
人の審査とは、年収や勤務先、今までの借り入れ状況などを判断することです。
そして物件の審査とは、万が一ローン利用者が支払えなくなったときに、金融機関がその物件を売却できるかで判断しているのです。
融資を受ける際には対象物件を担保に貸し出すため、銀行側が物件に価値がないと判断してしまうと、融資を受けることはできません。
このように、ローンが利用できない例は、中古住宅だとよくある話なので注意してみましょう。
2・既存不適格建築物ではないか?
法令が改正されることにより生じる問題で、建築当時は問題がなくても現在の法律では適合していない建物のことです。
たとえば建物は老朽して使い物にならなくても、ほぼ土地のみの値段だったため購入したとしましょう。
後々現在の法律により制限を受けてしまい、増改築ができない、以前より小さな家しか建てられないなどの例があります。
ほかにも法律の改正で建ぺい率が変わってしまい、自分が想像していた住宅が建てられないケースもあるのです。
建築基準法がつくられたのは昭和25年で、それ以降も何度も改正しています。
中古住宅を購入する際には、専門家に診断してもらいどのような家なら建てられるか確認してもらいましょう。
3・瑕疵担保責任をチェック
中古住宅を手ごろな値段で購入できたものの、数年後あちこちに修繕が必要となり、結局高額な費用が発生したという話もよくあります。
中古住宅の瑕疵担保責任は、法律上では買主が瑕疵を知ってから1年以内に損害賠償を求めることができるようになっています。
しかし、中古住宅でこれを適用してしまうと売主にとってデメリットのほうが大きくなるため、多くの中古住宅で瑕疵担保責任の期間を定めているのです。
この内容は売買契約書に記載されており、購入前に必ず確認しなければなりません。
その期間が1年しかなければ、数年後に大規模なリフォームが必要となり、結局高額な買い物となることもあるのです。
まとめ
中古住宅を購入する際には、たくさんのチェック項目があって買うのは難しいと感じた方も多いかもしれません。
ほかにも家の住みやすさ、リフォームのしやすさ、防犯など確認したところもたくさんあります。
一般の方が優良物件を見つけるのはたくさんの知識も必要なため、専門家の力を借りて後で後悔しない物件選びをしましょう。