以前はどんなに売れない不動産でも売却はできました。
その理由は、需要と供給のバランスが維持されてきたためです。
しかし、近年は駅から徒歩数分の条件のよさそうなマンションでも売れ残り、価格がどんどん下げられる現状もあるのです。
なかなか売れない不動産の対処方法と、値下げはいつすべきなのか紹介します。
値下げ前に広告は必ずチェックすべき
適正価格で価格を付けていて、ある程度の期間売り出しているのにもかかわらず、ほとんど内覧さえも訪れていないなら、広告に問題がある可能性も考えてください。
不動産売却を依頼したら、必ず大手不動産ポータルサイトにも掲載するはずなので、ネットで調べて広告が適切なのか確認しましょう。
写真が暗い、内部まで掲載されていない、アピールしたい部分がないなど細かな部分も確認してください。
それでも効果がない場合に、本格的に値下げを検討します。
売却価格を値下げする時期
売り出し情報が浸透するには最低1ヶ月はかかります。
早期に内覧を希望する人はその物件を買う意欲が高く、値下げしなくても買ってくれる可能性があるため、どのような場合であれ1ヵ月は確実に待ちましょう。
急いで売却したい場合は、1ヵ月待って値下げするというのもアリですが、基本は最低でも3ヶ月は様子をみてください。
また不動産業が活発に動き出すのは毎年1~4月で、その時期がくるまで値下げをしないのもひとつの方法です。
長く売り出せば広告料ばかりかかるため、不動産業者によっては値下げを交渉してくることがあります。
早い時期に値下げ交渉には応じず、最低でも3ヶ月じっくりと広告を出してくれる仲介業者を選びましょう。
最初から相場より低すぎる査定金額の場合や、早い段階で急がせる業者は避けるのが無難です。
値下げの相場
最初の売り出し価格は、住宅ローンの残債を清算できる金額や、買換えの物件を購入できるギリギリの価格を想定します。
まずはこれで売り出しをはじめて、3ヶ月の間で、広告にほとんどアクセスが無い場合は見直す必要があります。
値下げの相場は100~200万円程度で、物件価格が2,000万円程度なのに500万円以上と大きく下げることはありえません。
逆に買主から値下げして欲しいと言われたら、多少の金額には応じるくらいがちょうどいいといえます。
そもそも最初の売り出し価格は、実際に売れるだろうと予想する金額にプラスしているはずなので、多少の値引き交渉にも応じなければ、最悪の場合仲介業者からも断られてしまうこともあるのです。
不動産売却での契約期間は、おもに3ヶ月が更新時期となるため、この期間を目安に値下げするか考える時期です。
この段階で何も反響がなければ売り出し方法は適切か確認し、問題がなければ価格を下げるべきか考えてみましょう。
急がせる仲介業者は適正価格より低い金額での売却になりやすいので注意してみてください。