こんにちは
初めてのコラムで緊張していますが、これからよろしくお願いします。
今回は最近話題の中古住宅をテーマにします。
街中に溢れる中古住宅。
誰もが考えることは、古い建物、誰かが使った風呂、トイレ、キッチン、雨漏りの心配など。
心配ごとばかりじゃありません。中古なので安く買えるのではないか?という期待もあります。
立場によっても違います。
売りたい人は、「高く売りたい。」
買いたい人は、「安く買いたい。」
当たり前のことですね。
銀行から融資を受けるとき。
「うちの銀行では鉄骨造は耐用年数30年です。20年経過していれば、残り10年の返済期間になります。」
これでは、手持ちのお金がある方、月々返済資力が高い方しか、なかなか手が出ない物件になりますね。
ところが、建物の耐用年数はだれが決めたのでしょうか?
法定耐用年数という言葉を聞いたことがありますか?
国税庁が原価償却のために便宜的に用途(店舗、事務所、住宅など)と構造(木造、鉄骨造など)により一律決めたものです。
銀行でも耐用年数が一律で決められています。
ところが、ところが、耐用年数は物理的には、もっと長い場合があります。
つまり、維持管理が良好な場合、機能回復の修繕工事を実施した場合、などです。
建築してから40年経った木造住宅でも、床下、天井裏を見ると、当時の材木が活き活きと呼吸をしているものはたくさんあります。
当時は無垢材を使うことが多かったので、最近よく使われている集成材と違って、木が生きているという実感があります。
鉄筋コンクリートも同じです。
維持管理がしっかりしていれば、100年以上使用可能なものも少なくありません。
躯体(基礎、柱、梁などの構造部材)が長寿命であれば、水廻りの設備だけ更新すれば長く使うことができます。
銀行や国税庁が言う法定耐用年数はすべての建物に当てはまらないのです。
大切なことは、あなたが買いたい建物、あなたが売りたい建物を専門家に検査してもらい、状態を確認することです。
人間の体に例えると、健康診断を受けるのと同じです。
検査結果を銀行に伝えることで、行内規定の耐用年数を長期化してもらい、融資期間を延長できる場合があります。
つづく