田舎に帰省するとこんなことはありませんか?
3月はお彼岸、4月・5月はゴールデンウィークと、春は実家や田舎へ帰省する機会が多くなる季節ですね。自分も親も年を取ってくることで、今までは話したことがなかったようなことが話題になることもあるのではないでしょうか。今回は一例として、かなり極端な例ですが、こんな事例を挙げてみました。
広大な土地を売却して利益を得ようと…
久しぶりに実家に帰ってびっくり。ものすごく広い土地が手つかずで残っています。よくよく話を聞くと、亡くなった祖父が所有していた土地ですが、よくわからないから今は税金だけ払い放置しているとのこと。以前は未開の地に近かったその土地周辺も、最近は拓けてきて、周辺は分譲住宅が多数建ってきました。「この土地、分譲住宅用に小分けに分筆して売ったらかなり儲かるかも…しかもこの人気。不動産業者通さなくても大丈夫なのでは」そこで自分で売却地のチラシを作って配布したところ、案の定、購入希望者が殺到。分筆した土地が全て売却できました。
宅地建物取引士の免許が必要なケースとは
この話、実は法律違反にあたります。宅地建物取引業法で「不特定多数の人に繰り返して、不動産を売るときは宅地建物取引業の免許が必要」と定められているからです。例えば、分筆せずに一括で個人や不動産業者に売却する場合は宅建業の免許は不要です。また、混同しやすいのが大家さん業。賃貸の場合、「不特定多数の人に繰り返して」自室を貸し出しますよね。これって、宅建業の免許が必要なのでは…と思われるかもしれませんが、実は自室を賃貸する場合も宅建業の免許は不要なのです。さらに、これも極端な例ではありますが、会社の福利厚生の一環で分譲住宅を販売するような場合も宅建業の免許は不要です。不動産を売ることを「繰り返して」はいますが、対象が自社社員に限定していることから「不特定多数の人」にはあたらないため、とのこと。少しややこしいですね…間違って法令に違反しないように、大人しく不動産業者に相談するのが賢明かもしれません。