新築と中古のどちらがよいかは、何を求めて物件を取得するかだと思います。
満足度という考えであれば新築物件を取得するのもありですが、利益や資産形成という観点から考えれば
中古物件の方が基本的には良いと思います。
■新築
①低利回り
一般的な考え方として、新築物件では高利回りは期待できません。
利回りが低いということは、そもそもの収入が少ないので自己資金の投資回収スピードが遅くなります。
そのため、利益を出すことがまず難しくなります。
新築時の家賃は「新築プレミア」といって相場より1割から2割ほど高く設定できますが、
それ以上に物件価格が割高だからです。
建物の建築費に建築業者の利益が上乗せされ、さらにその物件を不動産会社が販売するとなれば
不動産会社の利益も上乗せされてきます。
また、新築の場合は、諸経費は中古よりも抑えられますが、減価償却期間が長いため、年間の償却費があまりとれなくて
節税効果が少ないのです。
②価格下落
新築プレミアが通用するのは初回の入居時だけです。
築後数年がたって入居者が入れ替われば、賃料は相場並みに下がっていきます。
賃料が1割から2割も下落すれば、収益還元法で考えた場合、同じ利回りであったとしても物件価格が1割から2割下落するということです。
現実的には、この賃料の下落に加えて、中古になった途端に期待利回りも上昇します。
つまり、新築物件であれば利回り6%でも買い手は付きますが、築10年の中古になると利回り7~8%では売れないかもしれないと
いうことです。それが、期待利回りの上昇なのです。
この賃料の下落と期待利回りの上昇によって、新築物件は物件自体が大幅に下がります。
さらに言えば、新築物件は価格全体における建物の割合が大きく、土地の占める割合が小さいという問題もあります。
そのため、価格下落の幅も大きいのです。
このような点から、一般的には新築物件は儲からないと思われてしまいます。
しかし、土地の値引き交渉や、建物請負金額の交渉、その他色々な工夫をすることで割安に購入することが出来れば
儲かる物件に変わります。
実際、私自身、新築で表面利回り10%の物件を購入したので、上記①と②のようなデメリットには結構対応できているかなと
思う今日この頃です。