こんにちは、行政書士・ファイナンシャルプランナーの片野真理子です。
今日もよろしくお願いします。

今年も年の瀬になりました。
帰省で、また新潟に行く予定です。
そういえば、先日新潟に行ったとき、とても気になる歌を聞いたのです。
もう4時くらいでしたが、新潟駅の1番線ホームで、お昼をどうしようかと考えていました。
乗り換えまで20分だし、よし駅そば立ち食いしちゃおう!!と思い、ホームにあるそば屋で、かき揚げそばを注文し、食べることにしました。
濃いおつゆで、結構しっかりとしたエビの入ったかき揚げでした。
これで400円台(500円はしなかったはず)なら満足♪
海藻が練り込まれたおそばもあったので、今度機会があれば、注文してみようかな。
と、そこで、問題の歌を聞いたのです。
言ってみたらゴスペラーズが奏でるコーラスのようなメロディーで、声が優しく波打っているような、おしゃれな曲でした。
最初は、「へー、駅そば屋のBGMこんな感じなんだ。誰の曲だろう。」という程度だったのですが、それが4、5分経っても終わらない。
「・・・?」
よくよく聞いてみると、「そばを、すするぅ~♪」という感じの歌詞なのです。
全編にわたって、そばを讃える歌・・・!!
それが繰り返し流れているのでした。
今でも気になってます。
どなたか情報をお持ちではないでしょうか?

さて、前置きがものすごく長くなってしまいましたが、今回は売却にあたって確認が必要な超基本事項、権利関係の確認について考えてみます。

資金的に余裕のあるFさんが、相続で土地と不動産を取得しました。
Fさんはその土地には住んでいなかったので、何かその不動産から利益を上げられないかと考えました。
周辺を調べたところ、Fさんが得た土地一帯は再開発の予定があり、まとまった土地にしたほうが利用可能性があるとの判断に至りました。
ちょうど、その土地のお隣さんも相続のタイミングでしたが、不動産は手放して現金に変えたいという希望を持っていましたので、ちょっと話してみたところ、あっさりマッチング。
契約前ではありますが、土地購入の見通しが立ちました。
Fさんは、さて、土地はきれいな形になるし、どんな使い方が一番いいだろうか、テナントビルにするよりもマンションを建てたほうがいいかな、などと考えていました。

売買契約や移転登記などは司法書士さんや専門家に任せるとして、とりあえずFさんは、お隣さんの土地の登記事項証明書を取得してみました。
お隣さんは、すでに相続登記を済ませていました。
ですから、所有者(甲区)については間違いありません。
しかし、Fさんは凍りつきました。

問題は、「抵当権者(乙区)もいた」ということです。

抵当権付きということは、当然ですが、目的となっている債務の具合によって、抵当権が実行されてしまう可能性があります。
そういう土地であれば、思い切り安く買い叩くという選択肢もないわけではありませんが、リスクやコストを覚悟する必要があります。
しかし、この場合は、「この土地がダメだからあの土地にする」というわけにはいかないところが問題でした。

結論としては、この抵当権は被相続人が債務者となっていたものですが、すでに全額弁済済みで、ただ抹消し忘れていただけ、ということが明らかにできたため、直ちに抹消手続をとることにより事なきを得ました。
「登記には公信力はなく、公示力がある」ということは、民法を学んだ人であればたいてい知っている原則です。
意味としては、「登記内容を信じて契約したからといって法的保護に値するとまでは言えないが、権利が対抗関係にある者同士にあっては、先に登記をした者が優先される。」というのが大体のところです。
これはどういうことかを簡単に言うと、「1つの不動産が異なる買い手に二重に売却された場合、どちらが先に売買契約をしたかではなく、どちらが先に移転登記を備えたか、が問題になる。」ということです。
現代では、契約に附帯して必ず登記手続をとることが取引の原則となっていますので、土地の取引をするにあたって、登記情報を確認することは、最低限やるべきことだと言えます。

抵当権の抹消し忘れというのは、意外とあるものです。
これも不動産の価値に影響を与える一因ですので、ご自身で購入した不動産の権利関係において問題になることは少ないでしょうが、特に相続で取得した不動産については、きちんと確認することが必要だと考えます。
登記情報の確認申請は、ネットからもできます。
しかし、登記されている不動産の所在地を示す「地番」と、いわゆる住所の表示は異なっていることがよくあるため、ネットで該当地を検索しても、特定が難しいこともあります。
また、建物の底地が、一筆の土地であるとは限らないのも悩ましいところです。
よくわからないことがあれば、法務局に行って聞いてみるか、お近くの司法書士さんなど専門家に相談してみるのが、一見めんどくさそうですが、後々一番手間がかからない方法ともいえるでしょう。

 
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