不動産投資をするにあてっては、ローンの返済額はかなりの比重になります。
逆に言うと、全額自己資金であれば、利息を支払わなくてよいですから、 絶対に儲かると思いますよね。
ローン返済額には元本と利息がありますが、元本の借入期間が違うと支払総額はどのように変わるかみてみましょう。
前提は「元利均等払い」「利率3%」「借入額1億円」
・借入期間30年の場合、支払総額は151,777千円(5,059千円/年、421千円/月)
・借入期間25年の場合 支払総額は142,263千円(5,690千円/年、474千円/月)
・借入期間20年の場合 支払総額は133,103千円(6,655千円/年、554千円/月)
・借入期間15年の場合 支払総額は124,304千円(8,286千円/年、690千円/月)
となります。
こう見ると長期、短期どちらがよいのでしょう。
利息を払うのは損だと短期で返済をするのか?
それとも、利息を払ってでも長く借りるのか。
ここはその人の「財政状態」と「不動産投資の目的」によってとるべき戦略が異なります。
<タイプ1> 現金をたくさん持っている方。
利息を払ってまで 借りておく必要はありませんので、短期が望ましい。
<タイプ2> 不動産の購入はこの1件だけで、あとはローンを返済し、 返済後の小遣いに充てたいという方
短期がのぞましい。
<タイプ3> 自己資金はあまりないが、これからも物件の数を増やしたい という方
長期が望ましい。
ここでの判断基準は、利率と投資利回りです。
短期で借りれば残債が減りやすい分、自己資金が貯まりにくくなりますよね。
一方、長期で借りれば残債は減りにくい分、自己資金が貯まりやすくなります。
そこでできた自己資金を次の投資で、 借入利率よりも高い利回りで再投資できるのであれば、 3%の利息を払ってでも長期で借りて、自己資金を作り、 再投資に充てるべきでしょう。
反対に、自己資金をつくっても、次の投資を考えない方は、お金が寝ますので、3%以上の利回りは厳しいでしょう。
つまり、出来るだけ残債を早く返すことで支払総額を減らすことになります。
投資はローンで始まりローンで終わるといっても過言ではありません。
現状の手元キャッシュフローのみではなく、残債を意識した投資を心がけてくださいね。