先物
不動産会社が売主様から直接売却依頼を受けたのでは無く、他の不動産会社から情報提供を受けた物件を指す。業物(ぎょうぶつ)ともいう。
【読み-さきもの】
【用例-先物ばっかり扱って片手商売してても儲からへんから、ちゃんと仕入れしたいわぁ】
【用例意味-他社から情報提供を受けた物件では、成約になっても買主側からしか手数料を頂けない為、売主様から直接売却を任せて頂ける物件を増やして行かなければならない】
不動産と不動産業界に関心をお持ちのあなた、こんにちは。
不動産業界専門の集客・営業教育コンサルタントの梶本幸治です。
今日も、大阪市西区北堀江のオフィスからお届けします。
本日の不動産【裏】用語集は「先物(さきもの)」を取り上げます。
不動産仲介業は取引が成立した後、売主様、買主様各々から仲介手数料を頂く事が出来ます。
売主様、買主様のどちらもお世話する事が出来れば売主様からも買主様からも手数料を頂戴出来ますが、A社が売主側、B社が買主側に立って取引を行った場合、A社は売主様から、B社は買主様から手数料を頂く事となります。
この場合、B社は他の不動産会社から情報提供を受けた物件にお客様を周旋した事となり、このような物件をB社側からみると「先物(さきもの)」や「業物(ぎょうぶつ)」と呼ぶのです。
先物と呼ぶか業物と呼ぶかは地域によって異なりますが、ほぼ意味は同じといって良いでしょう。
先物の場合は、他の不動産会社も販売活動を行なっている物件って事になりますので、自社の「買い希望顧客」がその先物を気に入られ、購入の申し込みを頂いたとしても…タッチの差で他社に負けてしまい、結局は契約できないなんて事も珍しくありません。
従って不動産会社は「先物・業物」を扱うのでは無く、直接売主様から販売依頼を受ける「直物件(ちょくぶっけん)」を優先的に販売する事に力を入れます。
不動産業界に入りたての営業マンや、独立したての不動産会社は先物の販売でなんとか業績を上げようとしますが、実績を積んでくると先物の取り扱いだけでなく、直物件を増やして業績を安定させようとします。