【動画あり】査定書に営業所のスタッフ全員分のハンコを押したら捨てられなくなった
売買仲介営業をやっていると、様々な問題にぶつかります。営業、キャリア、社内の人間関係…
誰にも聞けない悩みは売買仲介営業専門のコンサルタント・梶本幸治さんに聞いてみましょう。
今週は、査定書を改善します!(リビンマガジンBiz編集部)(毎週水曜日更新)
動画は下から↓
問い
ビジネスセミナーで「改善」(カイゼン)の必要性について学びました。業務の見直しをしています。 価格査定書についても 、当社では10年近くフォーマットが変わっていないようで 「改善」しようと思っています 。価格査定書に盛り込むべき情報について教えてください。
答え
まず捨てられないために、ハンコを押しましょう。
査定書を捨てられないためにハンコを活用
すばらしいですね。査定書は大事です。売買仲介営業のなかには、査定額を口頭で伝えちゃったり、メールの本文に書いて、お客さまに価格をお伝えする方いらっしゃいますが、私は非常に重要だと思っております。
私が作った査定書をご紹介しますと、
まず、表紙に…スタッフ全員の印鑑を 押してもらっています。
会社の規模や営業所の大きさにもよりますが、社長以下、部長さん、課長さん、事務員さんや本当にたまに来るパートさんまで含めて、ばーっと印鑑を押して もらうようにしてます。
せっかく査定書を作って、送っても、あっさり 捨てられてしまえば意味ありません。やはり、人の印鑑がたくさん載ってる書類は捨てられないものです。
ですから、これは捨てられないための 作戦としていっぱい押してください。
店舗の外観を載せると信用アップ
次に店舗の写真を載せます。
来店したお客様のなかに、「本当に事務所が あるのか確認しに来ました」という方がいました。嘘みたいな理由ですが、
お客様のなかには、店舗があるかどうかも含めて確認したい方もいるわけですから、ちゃんと事務所はありますよーというアピールのためにも、写真を載せましょう。
都心にはビルの2階以上の空中店舗で運営されている会社も多いので、その場合は店内などの写真を工夫してもよいと思います。
信用を増すために、効果的だと思いますので、写真を載せてみましょう。
信用といえば、社長さんの写真やご挨拶について載せてある査定書が増えて、普通になってきましたね。
最近は、営業社員の写真も載せてありますが、これをやるなら社長がぽつん、 営業社員がぽつんではなくて、社長から、この営業社員の良さをアピールしてみてはいかがでしょうか。
「彼には、こういう 良いところがある」とか、「彼はこういった実績があるので、お客様の担当にしました」みたいな 理由が書けていると よりいいと思います。
担当者の能力や経験を知ってもらおう、売買仲介と関係ない情報はNG
あとは担当者の紹介、自己紹介については、よくあるのが「好きな食べ物」「座右の銘」、「尊敬する人物」、「好きなアニメ」、「応援するプロ野球チーム」ですね。
全部いらないです。
本当に全部いらないです。
こういった情報を載せて、担当社員の「人となり」を知っていただきたいという、狙いはよく理解できます。
ただ、お客様にお知らせすべき、「人となり」って何なのかというと、あくまで不動産の売却を任せるにあたって関係あるものであるべきです。
どういうスキルとかを持っているか、どういった経験をしてきたかが、売買仲介に必要な「人となり」だと思います。
好きな食べ物はメロンです と言われても…。「メロンか!.. うちの家を任せよう!」とは、なりませんよね。
それと好きな球団は巨人軍です。こう、言ってしまうと、阪神タイガースのファンからは 媒介をとれません。
(小さい声でいいますが、 私はオリックスバファローズのファンなんですけどこれくらいマイナーだと、ほとんどのお客さんは、「あ、そう」以外の感想は受けないかもしれませんが)
ジャイアンツとか タイガースなどの、熱狂的なファンがいらっしゃるチームを応援しているならが、書かない方がいいでしょうね 。
あと、会社の特徴・沿革などは当然、載せましょう。
そして、最も重要なのは、あなたの不動産をどうやって私は高く売るのか、 他の不動産会社じゃなくて、この会社に依頼するメリットを しっかり書いていただきたいですね。
はっきりと、高く売るために、私はこうします。ということを書いてください。
売主様にご提供できるメリットの最大のものは…最大というか唯一といってもいいかも しれませんけれども…
高く売ることです。
どういう販売手法で売主様の不動産を高く売ろうと思っているのか 、そこについてご説明をしっかりと書いてください。
それで、「この会社は 信頼できそうだな」と思ってもらえるように やっていただきたいんです。
ビジネスセミナーで業務の改善に目覚める。
これは、ても良いことだと思いますんで、どんどん取り組んで いただきたいと思います。