買うかどうかは物件次第なので、「売り」案件から売上目標を立てろ!

売買仲介営業をやっていると、様々な問題にぶつかります。営業、キャリア、社内の人間関係…

誰にも聞けない悩みは売買仲介営業専門のコンサルタント・梶本幸治さんに聞いてみましょう。

今週は売上目標の立て方を理論立てて紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)

動画は下にあります↓

問 「買い」(物件購入)のお客様ではなく、「売り」(物件売却)のお客様から売上目標を立てるのはなぜですか?

答え 「売り」のお客様から目標を立てる方が、やるべきことが明確で、楽(らく)なのです。

動画はこちらから

「買い」客から売上目標を立てるのは間違い

多くの不動産会社が「買い」のお客様から月々の計画を立てておられます。

営業会議では、まず物件購入を希望されている「買い」のお客様のお名前を並べます。そして、上司が「〇〇様はどうする?」と聞き、営業社員が「××町の物件を提案します」ということをやっていきます。
「〇〇様がいくら、▽▽様がいくら、□□様でいくら」で今月の目標金額を達成する、と考えるわけですね。

上司「本当に決まるのか?」
営業「はい頑張ります!」

とやりとりはしますが、営業の方の心の中では「俺が買うんじゃないしな…」と思っているはずです。

実際に身も蓋もない言い方をすれば「買い」のお客様は物件次第です。
希望条件に合うお家が出てくれば買いますし、出てこなければ買っていただけません。どんなに営業社員が優秀で、お客様の信頼を勝ち得たとしても、希望条件にかすりもしない物件を買う人はいないのです。

お客様の信頼を得ることが大切なのは、間違いありませんが、最後は物件なのです。

希望する物件が出てくるか、出てこないのか?
そんなことは、わからないのです。

「売り」案件は確実に数値化できる

では、根拠を基に、具体的な案件を積み重ねて、実際に数字が成り立つかどうかを目標として設定するのであれば、「売り」にならざるを得ないのです。

かつてのように、「売り」のお客様が少なく、月2~3件の売り案件しかないのであれば、「買い」から目標を立てざるを得ないのでしょう。

しかし、今は一括査定をはじめとした「売り」の反響がたくさんあるのですから、「売り」から理詰めで、目標を作ることをお勧めするのです。

では、どうやって積み上げるのか。

下記のリストを参考にしてみてください。地域差や会社の事業方針もあると思います。

媒介獲得の目標リスト
一括査定               全反響の10%
空き地・空き家の持主へのDM     30~35件に1件
収益不動産1棟オーナーへのDM   100~150件に1件
チラシ            1万5000~2万枚で1件

一括査定から反響が10件あれば、1件媒介契約がとれて、それを3か月で売る。というように、営業を立てることができるはずです。

「買い」のお客様であれば目標は、「絶対、買ってくれるはず」という営業社員の思い込みに過ぎないこともあると思います。

やはり「売り」から目標をたてられた方が良いと思っております。その方が、ラクができて、楽しいはずです。

 
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