【動画あり】住宅営業は45歳で限界かもしれないと考える理由と乗り越えかた
【動画あり】住宅営業は45歳で限界かもしれないと考える理由と乗り越えかた
売買仲介営業をやっていると、様々な問題にぶつかります。営業、キャリア、社内の人間関係…
誰にも聞けない悩みは売買仲介営業専門のコンサルタント・梶本幸治さんに聞いてみましょう。
今週は営業現場における「年齢の限界」について深掘りします。(リビンマガジンBiz編集部)
問い
住宅営業に年齢の限界はありますか?住宅営業の部署に所属していますが、部署には40代以上の営業社員がほとんどいません。今の仕事はいつまで続けられるんでしょうか。40代以降のキャリアに不安を感じています。
答え
エンド向けの住宅営業は45歳くらいまでかもしれません。しかし、年齢を重ねた人に向いている業務が必ずあります。
動画はこちらから
40代後半の営業社員が感じている異変
私は現在48歳です。同年代で住宅営業をしている人たちと話していると、共通して言うことがあります。
それは、「最近ちょっと客層が変わってきている」ということです。
具体的には営業するのが難しいと感じる人が増えたと感じているようです。
「昔ほどには簡単に家が売れなくなってきた」というわけで、異口同音にこういったことを口にします。
確かに、現在の住宅市場は情報があふれていて、競合も多い。消費者はかつてないほど、厳しくなっているとも言えます。
でも、私の目から若い営業社員の方々を見ていると、驚くほどたくさんの住宅を売るひとがたくさんいます。
これは客層が変わったのではなく、我々、ベテランの営業こそが変わってしまったのではないかと思うのです。
平たく言えば、我々が「おっさん」になったのです。
住宅を買う人は20代後半~30代ぐらいの方が中心です。
私が若い時は、自分よりも少しお兄さん、お姉さんに営業していました。
少し年をとると、同年代に営業していました。
もう少し年をとったときは、少しだけ下の人たちに向けて営業していました。
今はまあまあ年下の方がお客様になっています。親子ほど年が離れたとはなっていません。でも、甥っ子、姪っ子くらいは差があるように思います。
40代後半になってくると、こちらは意識していなくても、お客様からすると普段は接することがない年代になっているのです。
だから、お客様にとっては、なんだか得たいが知れない、どの距離感で接していいかわからないと思うのも無理がありません。
もちろんお風呂に入って清潔にしていても、何となく接しづらいと思われていてもおかしくないのです。
そして、こちらの話すことは、その気がなくても説教臭く感じられてしまいます。もちろん、若い世代とは感性が違います。何もかも、合わなくてなっています。
こうしたギャップはお客様と深く心を通わせる必要がある住宅営業においては、キツくなっています。
もう一つは体力です。
お客様と一緒に何軒も住宅を見て回るのは、かなり体力を使います。
そういったことを考えると、住宅営業の限界は45歳くらいまでなのかもしれません。
45歳限界説に対するにはどうべきか
それでは40代以降は何をすれば良いのでしょう。
安心してください、年を取った人にこそ向いた仕事があると思います。
例えば、住宅の仕入れはベテランの方が信頼してもらえるはずです。
お客さまにとっては財産を売却するのに、若い人がくると頼りない。ある程度のベテランであったほうが、無意識に頼りがいがあると思っていただけます。
中古住宅の売買だけでなく、住宅メーカーでも用地仕入れという業務もあります。こういった業務にシフトすることは可能だと思います。むしろ、今やっている仕事がずっと続かないという方が、希望を持てる人も多いかもしれませんね。
私自身の経験からも、社会人になって3年目までが一番しんどい思いをしました。
仕事についていくだけで大変で「これがずっと続くのか…」と、頭を抱えていましたが、そうはなりません。
もちろん年代に応じた悩みは必ずあります。
そんなときに役に立つのは、経験です。特に長い時間をかけて積み上げたものは、必ず役にたちます。
周囲を見渡しても、積み重ねた人は立派な仕事をしていると思います。逆に、しんどい業務をうまく回避していた人は…今はとても厳しい状況にあるように思います。
だから、あまり先行きを不安に思わずに、目の前の仕事を少しずつやっていってほしいと思います。