【問2】不動産一括査定反響の初期対応に関する問題|不動産仕入れ営業(媒介受託)確認テスト
「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。今回から、不動産仕入れについて必要な知識をクイズ形式で問います。もちろん納得感のある解説付きです。今回は、一括査定サイト経由の問い合わせの初期対応についてです。あなたは正解できるかな?(リビンマガジンBiz編集部)
【問2】不動産一括査定サイトから問い合わせがあった直後にの、不動産営業担当者が取るべき初期対応方法として正しいものはどれか。
1. 査定のご依頼を頂いた物件を、住宅地図やGoogleのストリートビューで確認し又、登記簿謄本も取得する等、準備を整えた上でお客様にお電話を差し上げる。
2. お客様に好感を持って頂き、今後の営業活動をやり行い易くする為にも、お電話を差し上げた際は先ず「今、お電話宜しいでしょうか?」等とお尋ねし、お客様のご都合を斟酌(しんしゃく)する事が重要である。
3. 問い合わせ後は出来る限り早々にお電話を差し上げ、余計な話は控えながらアポイントの獲得に全力を尽くす。
4. 一括査定で他社を出し抜くためにも電話などでは無く、飛び込みでお客様宅を訪問し、誠意とやる気を示すべきである。
【正解肢】3
【解説】
1.(誤)不動産一括査定サイトの初期対応としてはスピードを重視すべきであり、物件の所在地を軽く把握する程度の留め、出来るだけ早く電話をかける事が得策である。このようにGoogleのストリートビューでの確認や、登記簿謄本を取得し案件の詳細を把握する事は、アポイント獲得後、売主訪問前に行う事をお勧めする。
2.(誤)不動産一括査定からお問い合わせ下さったお客様に対し、「今、お電話宜しいでしょうか?」と尋ねた後、「もちろん!良いですよ!」と快諾されることは珍しい。快諾されるどころか「今、忙しいので用事があれば後程、こちらから掛け直します」と言われかねない為、ここは敢えて、いきなり話を進めアポイント獲得を目指すことが良策と考える。
3.(正)問い合わせ後は出来るだけ早々(目標は3分以内)にお客様へお電話を差し上げ、余計な話は控えながらアポイントの獲得に全力を尽くすべきと考える。熾烈な競争で勝ち抜くためには、他社がお客様に電話する前にアポイントを確定する必要があり、よって本肢の記述は正しい。
4.(誤)飛び込み訪問自体を否定するものでは無いが、一括査定からの問い合わせ数は多く、これら全てに飛び込み訪問を実施すると、他の仕入れ施策を行う時間をが捻出することが出来ない。一括査定に真剣に取り組む事は非常に重要だが、仕入れ施策を一括査定1本に絞ってしまった場合、「仕入れ集客の全て」が他人任せとなってしまい危険だと考える。従って、他の仕入れ施策実施の時間を捻出することを重視する意味からも、本肢は誤りとする。