不動産仕入れ営業は決して難しくありません。その理由とは?|月に2.5件の媒介を獲得する営業活動
「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。
実在する不動産営業社員の九州の山本さんと一緒に、月に2.5件の媒介を獲得するために必要な行動を学んでいきます。九州の山本さんシリーズも今回で一旦、最終回となります。今回は山本さんの活動量を振り返りながら、仕入れ営業について考えましょう。(リビンマガジンBiz編集部)
みなさん、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
2020年07月08日からスタートした「月に2.5件の媒介を獲得する営業活動」シリーズも、13回目の今回で連載終了です。
本シリーズでは、私のクライアント先の20代営業担当者様(九州の山本さん)の仕入れ営業活動を詳細にご紹介する事により、「不動産仕入れ営業の具体的な活動内容と量」を解説して参りました。
では、ここで再度、九州の山本さんが媒介獲得2.54件(内訳 専任媒介:月平均1.54件、一般媒介:月平均1.00件)を達成した月間平均活動量を振り返りましょう。(集計期間:2018年7月~2020年4月の22か月間)
●専任媒介:月間平均1.54件
●一般媒介:月間平均1.00件
●売主訪問:月間平均9.00件
●売主電話:月間平均10.05件
●査定書作成:月間平均8.68件
●一括査定反響:月間平均8.05件
●空地空家調査:月間平均41.14件
●空地空家DM発送:月間平均27.32件
●空地空家DM反響:月間平均3.32件
●チラシ配布:月間平均1735枚
●業者訪問:月間平均4.77件
●物件確認:月間平均22.82件
改めて振り返っても、なかなか立派な数字が並んでいます。
これだけの活動量をクリア出来れば本コラムをご覧下さっているあなたも、月に2.5件の媒介を獲得する事は可能だと私は思います。
そもそも、仕入れ営業は買付営業よりも簡単なのですから。
あっ!「簡単」と申し上げると語弊がありますので言い直します。
【不動産買付営業に比べても、不動産仕入れ営業は決して難しくありません。】
なぜなら、不動産仕入れ営業のお客様である不動産所有者様には、全員に共通する【希望・願望】があるからです。
その希望・願望とは「所有する不動産が少しでも高く売れる事」です。
なかには多少値段が安くなっても早く売りたいと希望される不動産所有者様もいらっしゃいますが、そのような方でも高く売れるに越した事はないとお考えです。
つまり、営業担当者としてはこの「高く売れる」という点にフォーカスして提案し、その提案を不動産所有者様にご納得頂ければ、仕入れ営業は成功です。
しかし、買付営業では不動産購入希望者様全員に共通する【希望・願望】はございません。
駅近
角地
割安
築浅
人気学校区
改装済み
どれも、不動産購入希望者様全員に共通する【希望・願望】とまでは言えません。
敢えて言うと「割安」が全員に共通しそうですが、「安ければ他の条件は目をつぶる」とまでは言えないでしょう。
つまり、不動産仕入れ営業は、九州の山本さんのような営業活動を行い、お客様に対して高値で売るための提案を実施してご納得頂ければ、それで成功なのです。
仕入れ営業は難しいとの固定観念を取り除き、シンプルに考えてみて下さい。
きっと、あなたの仕入れ営業も変わる筈です。
では、月に2.5件の媒介を獲得する営業活動に今日から取り組んでみて下さい。
ご健闘をお祈りします。
追伸
月に2.5件の媒介を獲得する営業活動(九州の山本さんシリーズ第二弾)はこれにて終了です。
ご覧下さいまして有り難うございました。
次回からは、今までとは少し趣向を変えた連載をスタートさせますのでどうぞご期待下さい。
POINT
・不動産仕入れ営業の成果は活動量と比例する。
・不動産仕入れ営業は買付営業と比べても難しくない。
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※新シリーズ準備のために10月7日、14日はお休みします。次回は10月21日に掲載します。