「自社HP→売り求むチラシ」の連動で行う、不動産仕入れ強化術

「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。


チラシや一括査定サイト以外の不動産仕入れについて集中的に学んでいきます。今回は自社運営のサイトと配布するチラシとの融合について学びます。(リビンマガジンBiz編集部)


画像=写真AC

みなさん、こんにちは。

株式会社レコの梶本幸治です。

本日は、自社HPからチラシへの連動で行う、不動産仕入れ強化術についてご紹介いたします。

記憶力の良い方はHPとチラシの連動と聞いて、以前に私が書いたコラムを思い出して下さったかも知れませんね。

2020年02月12日公開のコラム、「不動産売り求むチラシと自社HPの連動は必要か否か」の中で私は、次にようにご提案申し上げました。

〝チラシは「電話で反響を取ることが基本」ですので、わざわざ、お客様をアチラコチラへふらふらと誘導する事は止めましょう。ズバッ!っと、電話反響1本で勝負して下さい。〟

このコラムでは、チラシをご覧下さった方をHPへわざわざ誘導する事は止めましょうと申し上げましたが、今回の記事はその逆です。「自社HP→売り求むチラシ」の連動です。

どういう意味なのか、下記のとおり順序だててご紹介いたします。

【1】自社HPに不動産自動査定コンテンツを作る。

このコンテンツでは、所在地、マンション名、面積、築年数等、大まかな情報を入力すると自動的に査定価格が算出されるよう設計する。但し、この自動査定コンテンツ利用に際しては、お客様の個人情報を入力しなくてもご利用頂けるようにする。

【2】オーガニック検索でアクセスされるようにする。

詳細に関しましては、前々回のコラム「自社ホームぺージで物件仕入れ(媒介受託)を行う方法とは?」及び、前回のコラム「自社運営の「地域限定版:不動産査定サイト」の作成法」を参照。

【3】アクセス者(お客様)が個人情報を入力することなく不動産自動査定を利用される。

個人情報を入力する必要が無いため、気楽に利用して下さる事に期待。個人情報の入力は不要だが、マンション名や住居表示のブロック(区画)までは必須の入力項目とし、これらの情報は営業担当者に通知されるシステムを作っておく。

【4】自動査定が利用されたマンションやブロック(区画)に対し売り求むチラシを配布

必ずしも所有者ご自身が自動査定を利用されたとは限らず、住居表示ブロック(区画)の記載も正確に入力されているとは言い難い。しかし、マンション名やブロック(区画)だけでは個人が特定される可能性が低い事から正しく入力される方も一定数いらっしゃる。その為、自動査定が利用されたマンションやブロック(区画)に対し売り求むチラシを配布する事により潜在的な売却ニーズを顕在化させることが出来る。

つまり、「今すぐ売る気はないけれど、個人情報を入力しないで良いなら自動査定を試してみよう」というお客様にご利用頂き、その自動査定がなされたと推測されるエリアをチラシで掘り起こす方法です。

一見、無駄が多そうに見えますが、あてもなくひたすらに売り求むチラシを配布し続ける事を考えると、反響の取れる可能性は相当高いと考えます。

あなたの会社でホームページを制作する場合は、上記のようなシステムも実装される事をお勧めします。

POINT

・自社サイトで情報を集めて、効果的なチラシ配布につなげてみよう。

 
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