不動産会社がポスティングスタッフを整備する事のメリットとは?
「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。
不動産仕入れに役立つチラシについて学んでいます。今回はポスティングを依頼するパートナーについて考えます。(リビンマガジンBiz編集部)
みなさん、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
前回のコラム「不動産売り求むチラシ実施の方法は新聞折込?ポスティング?」の中で、不動産売り求むチラシ実施の方法として優先すべきは勿論ポスティングと申し上げましたが、どのポスティングも業者に依頼するかによって、効果は変わってきます。
「本当にチラシを配ってるの?捨ててるんじゃない?」と疑いたくなるようなポスティング会社も散見されます。
そこで、不動産会社の中には自社でポスティングスタッフを雇い入れ、オリジナルのポスティング網を整備しているところが増えてきました。
では、わざわざ予算を組んで、ポスティングスタッフを整備する事のメリットを考えて参ります。
不動産会社がポスティングスタッフを整備する事のメリットとして、最初に思いうかぶのは次のような点でしょう。
・ポスティングスタッフを整備すれば、「入れたい所へ、入れたいチラシ」を機動的に配布する事が出来る。
・ポスティングスタッフを整備すれば、効率的な配布スケジュールを立てられる。
・ポスティングスタッフを整備すれば、「配布せずに捨てているのでは?」とい疑心暗鬼が減る。
確かに上記のようなメリットは魅力的であり、不動産会社がポスティングスタッフを整備する事のメリットではございますが、ポスティングスタッフの自社整備は、まぁまぁまとまった金額の予算を要しますので、もっとメリットが無いと、実施に踏み切れないかも知れませんね。
確かに、「ポスティングスタッフ」と考えると、少し躊躇してしまいます。
それでは、「ポスティングスタッフ」では無く、次のように考えてみては如何でしょうか?
「エリアパートナー」として考える!
単にチラシを配布するだけでは無く
「あそこのお家が引っ越ししていましたよ。」
「最近、空き家になった家がありますよ」
「古家が解体されて更地になっていましたよ」
「更地に建売住宅が建ち、〇〇住宅のノボリが上がっていましたよ」
等々、エリアの情報を収集してくれる「エリアパートナー」と考えれば、多少の出費も気になりません。
又、エリアパートナーから上がってくる空き地や空き家情報をもとに、売り求むのダイレクトメールを送付すれば、安定したエリア内仕入れに繋がります。
※空き地空き家所有者へのダイレクトメール作成法は、下記をご覧ください。
エリアパートナーの情報により成約すれば別途ボーナスをお支払いし、エリアパートナーのモチベーションを上げる事も良い方法でしょうね。
インターネットによる情報あふれている今、「足で稼ぐ情報」を独自に持っていることは強い武器になります。
我々、不動産仲介業は「情報が命」ですから、この情報収集には力を注いでください。
POINT
・チラシ配布のための人員はポスティングスタッフではない、エリアパートナーと心得よ!
・パートナーのモチベーションを管理せよ!