不動産FAX査定シート広告の効果と作成法
「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。
不動産仕入れに役立つチラシについて学んでいます。今回はチラシの具体的な作成方法に踏み込みます!(リビンマガジンBiz編集部)
画像=写真AC
みなさん、こんにちは。
株式会社レコの梶本幸治です。
今回からは、各種不動産売り求むチラシの具体的な作成方法をご紹介して参ります。
今のところ、下記のような売り求むチラシを取り上げていきたいと考えています。
・不動産FAX査定シート
・実際にお客様がいますチラシ
・こんな物件探していますチラシ
・重点取り扱いエリアチラシ
・重点マンション仕入れチラシ
・売却相談会開催チラシ
本日のコラムでは、不動産売り求むチラシの伝統的(?)手法である「不動産FAX査定シート」を取り上げます。
「このインターネット全盛の令和の御代にFAXシート?何言ってるんだ、こいつは?」
「前回のコラムでは、ズバッ!っと、電話反響1本で勝負して下さいとか言ってたくせに、その舌の根も乾かないうちにFAXかよ。」
といった声が聞こえてまいりそうですが、もう少しお付き合いください。
確かにFAXは少し時代遅れかも知れませんし、家にFAXが無いご家庭も多いと思います。
しかし、FAX査定シートを実施したからと言って、全ての反響がFAXで来るわけではございません。「FAX査定シートを見て、電話で問い合わせて下さるお客様」が相当数いらっしゃるのです。
実際、しっかりと集計した訳ではございませんが、私の肌感覚で申し上げるとFAX査定シート反響の内、電話反響が半分くらい占めています。
何故、FAX査定シートなのに電話問い合わせが多いのでしょうか?
以前、私のクライアントが、FAX査定シートを見て電話で問い合わせて下さった売主様に対し、「何故、FAX査定シートなのに電話で問い合わせて下さったのか」と尋ねたことがありました。
その問いに対して、売主様は次のように答えられたそうです。
「はじめは必要欄に書き込んでFAXするつもりだったんだけど、それよりも電話しようという気になりました。必要欄で聞かれていることを答えれば良いのだと思うと、頭の整理も出来ましたし」
つまり、FAX査定シートを読んでもらうことで、電話問い合わせが増える傾向にあるのです。
では、FAX査定シートにどのような事を記載すれば良いのか、箇条書きにしてご紹介します。
・配布町名(配布マンション名)を記載しましょう。
→地域(当該マンション)に特化した不動産会社である事をアピールして下さい。
・FAX番号と、FAX送信方向を示す矢印を記載しましょう。
→FAXの送信方向を示す矢印を入れると、FAX反響率が上がる傾向にあります。
・簡易査定の流れを記載しましょう。
→無料・室内確認不要・売るつもりが無くても可等、簡易査定の説明と流れを紹介して下さい。
・必要事項記載欄は簡潔にしましょう。
→極力、お客様の記入個所を減らして下さい。後程、電話で聞ける質問は省いて下さい。
・必要事項記載欄の近くには行動を促す文章を記載しましょう。
→今すぐ、FAXを送信して下さい等、行動を促す文言を入れて下さい。
・電話問い合わせも受け付けている旨、記載しましょう。
→「FAXよりも電話で相談したいと希望されるお客様は、下記お電話番号までご連絡ください」等、電話問い合わせも受け付けている旨、記載して下さい。
・チェックボックスや選ばれる7つの理由等も記載しましょう。
→その他、「総論|不動産売り求むチラシに必ず記載すべき事柄」でご紹介した、不動産売り求むチラシに必ず記載すべき事柄も記載して下さい。
如何ですか。
不動産FAX査定シートの作成方法はご理解頂けましたか?
次回のコラムでは、「お客様がいますチラシ」の作成方法を取り上げます。お楽しみに。
・POINT
・FAX査定シートを送れば、電話反響にもつながる!
・FAX査定シートに必要な事項をおさらい使用!