不動産査定訪問は何社目に訪問すると有利か?
「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。
しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。
梶本さんにある質問が届きました。その内容とは…?(リビンマガジンBiz編集部)
こんにちは。株式会社レコの梶本幸治です。
先日、九州某県の不動産会社で、同社の営業担当者とお話ししていた時、次のようなご質問を受けました。
「梶本先生、一括査定の反響顧客宅へ一番にアポイントを取り、査定訪問に行ったのですが【この後、まだ2社来る予定なので、その不動産会社の話も聞きたいから待っていて欲しい】と言われ、その通りに待っていたのですが…後から訪問した不動産会社に専任で取られてしまいました。査定訪問は最後に行った方が有利でしょうか?」
その数日後、関東某県の不動産会社で、同社の営業担当者とお話ししていた時、次のようなご質問を受けました。
「梶本さん、一括査定の反響があったのですが初動が遅れ、査定訪問でお伺いする順番が三社目になってしまいました。そして明日は査定訪問という日にお客様から電話が入り、【今日お話を聞いた不動産会社に専任媒介でお願する事になりましたから、明日のお約束はキャンセルさせて下さい】との事…。やはり、査定訪問は最初に行く方が有利なのでしょうか?」
このように「一括査定サイト反響において、査定訪問は何社目が有利か?」というご質問を受けるケースが増えてきました。一括査定サイトからの反響は、サイトの性質上、かなりの高確率で査定が競合しますから、このような悩みを抱えておられる方が多い事も頷けます。