不動産仕入れ理論の第一人者である梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。営業目標数字は「売り」から入れ!が持論の梶本氏が、その理論を解説してゆきます!シリーズ第11回目はクロージングに踏み込みます!(リビンマガジンBiz編集部)

画像=写真AC

前回の記事「Step7|顧客案内時の注意点」では、案内時心構えをご紹介致しました。

今回はいよいよクロージング編です。

一般的な不動産買い付け営業(この連載で定義するところの「買いから入る買い付け営業」)では、クロージング時の心構えについて次のように言われるケースが多いように感じます。

【一般的な不動産クロージングの注意点】

決してクロージングを焦ってはいけません。むしろ、初回案内時は即決を目指すのではなく、「二回目案内での成約」に向けた布石を打つようにしましょう。敢えて「今日は決めないで下さい」と事前に伝える事も効果的です。

「お客様が気に入っていない物件を、営業力で何とか決めてやろう」という態度は厳禁です。但し、お客様がある程度関心を示しておられる場合は、「市場に出ている物件なので、他の方が購入されるケースもある」旨を伝え、早期に結論を頂けるようにしましょう。

悪くない考え方ではありますが、【売り】から入る不動産買付営業ではこのような考え方を採りません。

では、【売り】から入る不動産買付営業のクロージング法を解説しますね。

【Step1】媒介受託前に準備しておくべき事 ←平成31年4月17掲載

【Step2】媒介受託時の考え方と売り主との折衝について ←平成31年4月24日掲載

【Step3】既登録顧客への紹介 ←令和元年5月8日掲載

【Step4】物件周辺へのポスティング広告 ←令和元年5月15日掲載

【Step5】ポータルサイト等、ネットへの物件掲載 ←令和元年5月22日掲載

【Step6】オープンハウスや現地案内会開催 ←令和元年5月29日掲載

【Step7】顧客案内時の注意点 ←令和元年6月5日掲載

【Step8】案内後のクロージングに関する注意点 ←今回はココ

【Step9】商談不調に終わった買客への対応法

【Step10】売主への価格交渉と契約準備

【Step11】成約後に行うべき営業活動とは?

【売り】から入る不動産買付営業では、お客様が案内物件を明らかに気に入っておられない場合でも、クロージング段階へ進みます。

とにかく案内物件を買うか、買わないかをしっかりと白黒つけ、曖昧なままにしてはいけません。

但し、ゴリゴリの営業ではなく、お客様自身が「物件の良さに気付いた」と思えるように誘導しましょう。

お客様が購入の意思を表明された後は、親・知人・占い師等、他に相談する人がいないか必ず確認の上、焦らずに買付を取得して下さい。「とりあえず買い付け入れて下さい」といった態度は絶対に慎んでください。又、ローンの事前審査は大至急始め、審査に影響を与えるスマホ滞納・入院歴等も、それとなくヒアリングして下さい。

この要領で、自社物件・直物件の販売を最優先し、売りから業績を組み立てましょう。

 
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