【シリーズ・【売り】から入る不動産買付営業⑤】
不動産仕入れ理論の第一人者である梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
営業目標数字は「売り」から入れ!が持論の梶本氏が、その理論を解説してゆきます!シリーズ第5回目の今回は、最初の階段を一つ上がってstep2、売り主との話し合いについて考えましょう。(リビンマガジンBiz編集部)
媒介を受託する際、営業担当者としては次の2点、「専任以上で受けられるだろうか」、「売れる価格で受託出来るだろうか」が気になりますね。
そこで【売り】から入る不動産買付営業のStep2では、媒介受託時の考え方と売り主との折衝について解説して参ります。
【Step1】媒介受託前に準備しておくべき事 ←平成31年4月17掲載(こちらから)
【Step2】媒介受託時の考え方と売り主との折衝について←今回はココ!
【Step3】既登録顧客への紹介
【Step4】物件周辺へのポスティング広告
【Step5】ポータルサイト等、ネットへの物件掲載
【Step6】オープンハウスや現地案内会開催
【Step7】顧客案内時の注意点
【Step8】案内後のクロージングに関する注意点
【Step9】商談不調に終わった買客への対応法
【Step10】売主への価格交渉と契約準備
【Step11】成約後に行うべき営業活動とは?
Step1で販売の準備を万端整えた後は、いよいよ実際に媒介を受託すべく売主様宅へ伺います。
その時に、忘れて頂きたくない注意点を4つお伝えします。
① 売却理由を深く、深くヒアリングする事!
② 売り出し価格の決定権は売主にある事!
③ 売主の言い値での受託を厭わない事!
④ 受託後、売主と2週間に1度会えるよう約束を取り付ける事!
不動産の営業で一番大切な事はお客様の「理由」をヒアリングする事です。
売主なら「売却理由」、買主なら「購入理由」を徹底的にヒアリングしましょう。
あっ!今、うっかり「ヒアリング」と言ってしまいましたが、イメージとしては「ヒアリング」よりも「インタビュー」と表現した方がしっくりきます。とにかく売主のお話を聞いて、聞いて聞きまくって下さい。
そして、私のコラムでは今までに何回も何回も「売れない価格で受託する事は悪い事じゃない」、「売り出し価格の決定権は営業担当者では無く、売主にある事を認識するべし」とお伝えして参りました。
この点に関しては、「売り出し価格の決定権は売主にある」、「売主の言い値での受託を厭わない」という態度で折衝に臨めば、売り出し価格を強引に抑え込もうとは思わない筈です。
しかし、相場とかけ離れた高い価格で売りにだしても、成約の可能性は低いですよね。
そんな時は、売主に価格を下げて頂く事が必要になります。
では、売主が「売り出し価格を下げる事もやむを得ないな」と決断される時とはどのような時でしょうか。