元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術
不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は「売り求むチラシ」について営業活動のノウハウを伝授していただきます。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
不動産仕入れ活動において、「売り求むチラシ」はまだまだ効果的な手法の一つです。
「売り求むチラシ」の魅力は何と言っても反響獲得後の受託率の高さです。
弊社クライアントの例で申し上げますと、不動産一括査定サイトの反響数(課金除外対象反響を含む)に対する受託率は10~15%程度ですが、売り求むチラシの受託率は30~45%程度と圧倒的です。
しかし、多くの不動産会社営業担当者とお話をしていると、次のような悩みを耳にします。
「反響さえ取れれば受託できる自信はあるのですが、売り求むチラシの反響自体が取れないのです…。私のエリアでは、売り求むチラシは効果が出ないのかもしれません。」
そして、その営業担当者に、どんなチラシを作っているのか、どこに配布しているのかを聞くと次のような回答が得られます。
1.紙面は「求む売り物件」の文字を大きく記載し、「戸建・マンション・土地等なんでも取扱い可能」と書く。
2.裏面は白紙の場合が多いが、たまに「買いたいお客様がいます」と記載する。
3.「買いたいお客様がいます」チラシは、「当エリアで3組のお客様がいます」といった要領で記載する。
4.配布エリアはその時その時で変わるが、1カ月に1回は必ず配布するよう心掛けている。
こんなチラシを、こんな地域に、こんな頻度で配布しておいて「私のエリアでは、売り求むチラシは効果が出ないのかもしれません。」と言っている営業担当者には「そんなチラシで反響が獲れるか!」と言いたくなりますが、どんなチラシを作れば反響が獲れるようになるか、優しい口調で具体的にお伝えするようにしています。
問題点1.紙面は「求む売り物件」の文字を大きく記載し、「戸建・マンション・土地等なんでも取扱い可能」と書く。
売り求むチラシには必ず、配布地域の町名や配布マンションのマンション名を入れましょう。
町内の写真やマンションの外観写真を入れることも効果的です。そしてFAX送付シートの形式で作成すると、電話でも反響も増えますよ。電話番号は大きく記載して受付時間や定休日も記載しましょうね。「なんでも取扱い可能」とは「特別得意分野がない」ことと同じ意味だと考えて下さい。
問題点2.裏面は白紙の場合が多いが、たまに「買いたいお客様がいます」と記載する。
裏面白紙は駄目です。
裏面白紙だけで確実に反響が減ります。裏面には配布エリア内の販売中物件(業物・先物可)をたくさん載せて下さい。その物件に「買い反響」がなくても良いので、相場からかなり高い物件でも掲載可です。そのチラシを見て下さった売主様に「この不動産会社は、ウチの近くで沢山物件を扱っているのだな」と感じて頂くことが目標ですから。
>>2ページ目:売り求むチラシを成功させるポイントはあと2つ!(続き)
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