元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術
不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回はある意味で究極の住宅営業方法かもしれないやり方について語ります。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
不動産会社に「買い」お客様が来店された場合、普通の営業担当者は次のように応対します。
「いらっしゃいませ。どのような物件をお探しですか?中古の分譲マンションをお探しなのですね。どちらの駅を利用されますか?ちなみにご希望の間取りや平米数をお聞きしてもよろしいでしょうか?ご予算はどのくらいですか?」
そして、希望物件があればすぐに案内し、その物件が決まらなければ長期追客に入りますよね。
その後はレインズをチェックするなどして、お客様の希望物件が売りに出てくる時を待つことになる…って感じが一般的ではないでしょうか。
しかし、私が出会った某トップ営業担当の接客は少し異なります。
このトップ営業担当は、来店された「買い」お客様に対し開口一番、次のように質問します。
「なぜ、家を買おうと思われたのですか?」
そして、お客様が「結婚するので新居を探しております」と答えたとしましょう。
普通の営業担当者ならここで「ご結婚ですか!おめでとうございます。では、素敵な新居を見つけましょう」などと言って、すぐに物件条件の聞き合わせに移ります。
しかし、私が出会った某トップ営業担当の接客は、ここからも更にもう一段階深掘りします。
「賃貸ではなく、なぜ購入しようと思われたのですか?」
この質問に対し、お客様が「だって、家賃がもったいないですから」と答えられたとしても、まだまだ深掘り質問は続きます。
「家賃は掛け捨てと言いますが、持ち家も維持費等がかかる上に、経済状況によっては大幅に価値が毀損することもあります。一概に購入が良いとは言えませんが、それでも購入を希望されますか?」
このように質問をどんどん深めて行くことにより、お客様の「真の購入理由」に辿り着くことができるのです。
例えば…「結婚が決まった事により物件探しを始められたご主人様は、幼い頃お父様を亡くされ、お母様は家賃の支払いに窮していた。不動産を購入しておけば、自分が死んだ時にローンが保険で抹消されると聞いたので、妻や将来産まれてくる子供のために、賃貸ではなくて購入しておきたい。」と言った感じです。
>>2ページ目:「真の購入理由」を聞いたトップ営業の営業方法とは(続き)
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