元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術
残暑にも負けない不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
前回に続きトップ営業に学ぶシリーズをお届けします。今週は手まきチラシから、仕事の本質に迫ります。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
あなたは毎週何枚ほどのチラシを、自ら手まき(ポスティング)していますか?
そして、その手まきスピードはどのくらいですか?早いですか?
ちなみに自慢じゃありませんが、私はチラシの手まきスピードにはかなり自信があります。
中でも、公団賃貸の集合ポストへの投げ込みスピードには相当自信がありますので、「私の方が絶対早い」と腕に覚えのあるかたは、挑戦状を送りつけてきて下さい。リビンマガジンBiz編集部までお願いします。
…って、嘘です。
投げ込みスピードに自信があることは本当ですが、挑戦状は送って来ないで下さいね。
そして、「自慢じゃありませんが」とお断りしたように、こんな「チラシの投げ込みスピード」など、本当に何の自慢にもなりません。スピードばかりでなく、「私は沢山、チラシを手まきしている!」ということも、何の自慢にもならないことに気付いておられますか?
ある不動産トップ営業マンはいつも、次のように部下に言っています。
「チラシ配りをいとわない営業は無能だ!配ったチラシの枚数を誇らしげに報告してくる奴は馬鹿だ!」と。
随分とひどい言いぐさですが、確かにチラシ配りのスピードや枚数を自慢してくる営業担当は、未だに結構いらっしゃいます。
では、チラシ配りを頑張っている彼等彼女等は、本当に無能で馬鹿なのでしょうか?
このトップ営業担当は、なぜ「チラシ配りを頑張る者は、無能で馬鹿だ!」と言い放つのでしょうか?
我々、不動産・住宅営業担当の仕事は多岐に渡ります。案内、現地待機、決済引き渡し準備、契約準備、業者訪問、役所調査、社内事務、業界の会合等々、枚挙にいとまがないほどの仕事量です。
そんな中、「手まきチラシ(ポスティング)」をいう仕事は、大変な割には時間の無駄になることが多い仕事の代表格と言えるでしょう。何万枚チラシを配っても反響がなければ、全くの無意味ですから。
そして、具合の悪いことにこの「手まきチラシ(ポスティング)」をいう仕事は、まき終った後に凄く満足感・達成感を感じてしまう仕事でもあります。
夏の暑い日、冬の寒い日に2,000枚程もチラシを配れば「あぁ、今日は良く働いた。もう今日は帰ろうか」と思ってしまいますよね。例え、そのチラシから反響が1件も取れなくても「自分で自分を誉めてやりたい」という心境になります。
この「心境」が問題であり、トップ営業担当をして「チラシ配りをいとわない営業は無能だ!配ったチラシの枚数を誇らしげに報告してくる奴は馬鹿だ!」と言わしめるゆえんでもあります。
>>2ページ目:脱無能!反響の得られるチラシ配りとは(続き)
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