元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術
甲子園が開幕しました。今年の大会は通算100回目の記念大会です。高校球児に負けないくらいフレッシュな不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
前回に引き続き、不動産会社のトップ営業マンについて取り上げます。できる営業社員はどう思考し、行動するのか考えています。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
あなたが売買仲介の営業担当なら、月平均どのくらいの仲介手数料を稼いでおられますか?
私の知り合いに、調子が良ければ月額1,200万円程の仲介手数料を稼ぎだし、月間手数料が300万円程度に終わった月は「駄目だ。サボってしまった。不調だ。低迷だ」と猛省されるトップ営業担当がいらっしゃいます。
このトップ営業担当は基本的に売りから案件を組み立てて行くタイプで、仕入れに関する努力と研究は凄まじいものがあるのですが、この方から聞いた営業術で私が一番勉強になったのが、この記事のタイトルにも使わせて頂いた「媒介受託時、週1回の売主訪問を約束」という手法です。
一見、「なんだそりゃ?」と言いたくなるような営業術ですが、これこそ「営業目標数字を売りから立てる」ために重要なのです。
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昨今の「不動産仕入れ事情」は好調な不動産市況の影響や、一括査定サイトの普及などにより「高値受託やむなし」の状況にあり、受託後の値こなしが喫緊の営業課題となっています。
好調な市況に上手く乗り、高値成約となればメデタシメデタシですが、なかなかそのようにうまく運ぶケースばかりではありません。もちろん、売主様から預かった価格(高値)での成約を目指し様々な販売手法を講じる必要はありますが…「売れないものは売れない」のも事実です。
そこで、売主様に市況をご説明し、価格を相場感のあるところまで下げていただく必要がございます。しかし、この「価格を相場感のあるところまで下げていただく」ことがいかに難しいかは、皆さんもご存知の通りです。
「価格を相場感のあるところまで下げていただく」ためには、売主様の信頼を勝ち得る必要があり、売主様の信頼を勝ち得るためには、マメな報告が必須です。
宅建業法に定められた「不動産販売状況報告書」の内容を工夫することにより、売主様の信頼を得る方法もございますが、やはり「直接、頻繁にお目にかかる」ことが一番の近道です。
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媒介受託後の売主報告が必要な理由(2018年07月11日)
しかし、この「直接、頻繁にお目にかかる」ことも、これまたハードルが高いですよね。
受託直後なら報告や打ち合わせすることも多く、売主様にお目にかかる必要がございますが、受託後相当時間が経過すると報告出来る成果もなくなり、次第に売主様と疎遠になり勝ちです。
そうこうしている内に媒介更新時期が到来し、恐る恐る媒介更新の連絡を差し上げると…「あら!久しぶりですね」等と売主様から嫌味を言われる。
こんな経験が、売買仲介営業担当なら1度くらいはある筈です。
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