元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術
暑い夏をさらに暑くする不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる不動産営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は売主との面談にのぞむときの心構えについてです。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
今まで、私のコラム「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」では、営業現場でのテクニックをご紹介して参りました。今回はメンタル面と申しますか、精神論と申しますか、「心構え」についてお話をしたいと思います。
それではタイトル通り、不動産営業担当が売主訪問する際に、知っておくべき「心構え」を公開します。
結論から申しあげますが、不動産営業担当が売主訪問する際は「お医者さんになったような気持ち」で売主様に接して下さい。まぁ、いきなり「お医者さんのように」などと申し上げても意味不明でしょうから、これから解説致します。
あなたが風邪気味でお医者さんに行ったとしましょう。するとお医者さんはあなたに対し「今日はどうされましたか?」と聞いてくれますよね。
そこであなたが「風邪気味なのです」と答えるとお医者さんは「頭は痛くないですか?」「吐き気はしますか?」「熱はいつ頃から出ましたか?」と症状についての質問をされます。
その質問に対するあなたの答えや、胸の音、喉の状態、時には血液検査の結果などにより、「たしかに風の様ですね」とか、「インフルエンザかもしれません」とか、「少し大きな病院で精密検査をしましょう」等とプロとしての回答をくれます。
診断が風邪だったとして、あなたが「先生、仕事が溜まっていて休めないのです。何とかなりませんか?」と言えば、「では、点滴をしますか?」等と対症法を提示してくれるでしょう。
不動産営業担当が売主様に接する時も、上記のやり取りを参考にして欲しいのです。
売り主様からお問い合わせ(面談時を含む)があれば、「何故売るのですか?」と尋ねて下さい。
そこで売主様が「遊休不動産の処分です」と答えられたのなら、「いつ頃から使っておられないのですか?」「売ったお金で何をさせるのですか?」「何故、この時期に売却しようと思われたのですか」等と質問し、売主様の売却理由を更に深堀りして下さい。
そして、その質問に対する売主様の答えや、権利関係、法令上の制限、近隣事例、築年数、面積等から販売方法(査定価格を含む)をご提案してください。
その提案に対し売主様から「もっと高く売れませんか?」とのリクエストがあれば、高値売却を狙った場合のメリットとデメリットを提示した上で、売主様のご意向を尊重した販売活動を行いましょう。