毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
ビジネス誌からも注目されている不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回はDM集客について詳しく解説いただきます。「何でもやります!」がダメ営業社員とはこれいかに?(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
私は不動産業界専門の集客コンサルタントをしておりますので、全国各地の不動産会社様から空き地・空き家DMの添削・検証等を依頼されます。
そして、「反響がなくて本当に困っている」と仰る不動産会社様のDMには必ずといって良いほど、次のキャッチコピーが踊っています。
不動産の事ならなんでもお任せ下さい。
最近では街中でも「不動産の事ならなんでもお任せ下さい」と書かれた看板が見えた瞬間に…
「あぁ、この不動産会社さんも集客に困っているのだろうなぁ」と思ってしまうようになりました。
この、不動産なんでも屋アピールをしている企業は、きっと次のように考えてこの「不動産の事ならなんでもお任せ下さい」というキャッチコピーを採用したのでしょう。
〝ウチの会社は売買も賃貸も管理もリフォームも何でもやれる。だから空き地・空き家DMにもこの事を書こう。お客様がどんな要望を持っているか分からない以上、なんでもできるってアピールした方が反響に繋がるはずだ〟
私はこうした考えを「なんでも屋根性」と名付けて注意を促しています。
この「なんでも屋根性」こそが、空き地・空き家DMの反響が少ない(全くない)原因なのです。
では何故、「不動産の事ならなんでもお任せ下さい」とうキャッチコピーが反響に繋がらないのでしょう。
ランチ時、担担麺を食べたくなったとしましょう。
そして、街をウロウロ歩いていると2軒の飲食店を発見したとします。
1軒目は普通のラーメン屋さんで、看板には「塩ラーメン、味噌ラーメン、豚骨ラーメン、醤油ラーメン、担担麺など、様々なラーメンをご用意しています」の文字が躍っています。
2軒目は担担麺専門店で、看板には「本場中国四川省で10年間修業を積んだ店主が、腕にヨリをかけた担担麺を是非ご賞味下さい」との文字が躍っています。
あなたなら、どちらのお店で担担麺を召し上がりますか?
私なら、2軒目の担担麺専門店でランチを頂きます。
確かに1軒目のお店の方が料理のレパートリーが多く、「今日のランチは…何となく麺類の気分かな?」という方には響くかもしれません。
2軒目のお店のように担担麺に特化したお店では「俺、挽き肉苦手なのだよな」とか「私、辛いもの苦手だから」と仰る方には選んで頂いただけないでしょう。
しかし、「今日のランチは絶対に担担麺だ!」と思っておられる方には、「本場中国四川省で10年間修業…」というフレーズは胃袋に突き刺さると思います。
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