毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
ビジネス誌からも注目されている不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は、前回に引き続きDMによる物件仕入れについて解説いただきます。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
空き地空き家DMでの仕入れに際しては、「あなたの不動産を高く売る」という1点のみ強調し、空き地空き家所有者様から、「この不動産会社なら、私に利益をもたらしてくれるかも知れない」と思っていただくこと重要だと前回解説させていただきました。
(詳細は「安心の取引と書く不動産会社がダメな理由」をご参照下さい)
では、さらに空き地・空き家DMでの仕入れを成功確率をあげるためには、どのようなことに注意すべきなのでしょうか?その手法をご紹介する前に、もう一度、私がコンサルを行った空き地・空き家DM成果をご覧頂きます。
■反響率:8.35通送付で1件の反響
※「反響」にはお断りの電話やクレームも含め、空き地空き家所有者と話が出来た件数をカウント。
■相談率:16.59通送付で1件の具体的売却相談
※「相談」とは訪問査定や査定書提出等、具体的な売却相談を受けた件数をカウント。
■媒介受託率:37.75通送付で1件の媒介受託
多くの不動産会社様が、上記の反響率・相談率・受託率に達しておられないようですので、今から申し上げる「DM成功の鍵」をご理解頂き、どしどし業績を上げてください。
結論から申し上げますと、空き地空き家DM成功の鍵は「DM臭(しゅう)」を抜く事です。
「DM臭を抜く?なんじゃそりゃ?」
と思われたかもしれませんね。DM臭を抜くとは、ダイレクトメールでありながら、普通のお手紙のようなテイストに仕上げ、「商売っ気」と「大量送付の雰囲気」を消すことを指します。
以前、私が添削させていただいた中に、このようなDMがございました。
冒頭部分には「山田太郎様」と、空き地空き家所有者のお名前が記載されていたのですが、本文中は全て「ご所有者様」で統一されており、冒頭部分以外全て同じ文章(テンプレート)を使用していることが丸わかりでした。
このDMはまだ、冒頭部分にお名前が記載されているだけマシでして、酷いものになると冒頭から「遊休不動産ご所有者様」と書いてあるものもございました。
同じ文章(テンプレート)を送りつけるのも問題ですが、お客様ご所有の空き地や空き家を「遊んで休んでいる不動産」呼ばわりですから最悪です。なにか事情があって空き地や空き家にしておられるかもしれないのに、いきなり「遊休不動産ご所有者様」では、まるで喧嘩を売っているようなものですね。
では、どのような文章を書けば良いのでしょうか?