毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
ビジネス誌からも注目されている不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回はDM集客について、強気の文言が必要な理由について解説いただきます。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=PEXELS)
不動産仕入れのために、空き地や空き家所有者へダイレクトメール(DM)を送付している不動産会社は増えて来ました。
私がコンサルしているクライアントに対しても、DMによる仕入れをお勧めしています。コンサルを行った空き地空き家DMの成果は下記の通りです(平成30年3月末日現在)
■反響率:8.35通送付で1件の反響
※「反響」にはお断りの電話やクレームも含め、空き地空き家所有者と話ができた件数をカウント。
■相談率:16.59通送付で1件の具体的売却相談
※「相談」とは訪問査定や査定書提出等、具体的な売却相談を受けた件数をカウント。
■媒介受託率:37.75通送付で1件の媒介受託
他の仕入れ手法(一括査定サイト利用や売り求むチラシ実施)に比べ、受託率の高いDM集客は、今後も不動産仕入れ手法の武器として期待できます。
しかし、上記のような反響率、相談率、受託率に達していない不動産会社は多いようです。
先日も関東地方の某不動産会社社長とお話していたところ、同社で先月実施した空き地空き家DMは、300通送付して反響0とのことでした。
いったい、反響の取れる空き地・空き家DMと、反響の取れない空き地空き家DMとでは何が違うのでしょうか?
それでは、空き地・空き家DM反響増の秘訣を少しお教えしますね。
私は不動産業界専門の集客コンサルという職業柄、全国各地の不動産会社様より「空き地・空き家DM」の添削依頼を受けています。
そして、その多くの不動産会社様はDMの本文中に、次のような文章を書いておられます。
「弊社は安心のお取引をお約束します」
安心のお取引…
安心のお取引…
そんなの、当たり前じゃないですか!
空き地・空き家DMの本文中には、空き地空き家所有者にとってのメリットを記載し、「この不動産会社なら、私に利益をもたらしてくれるかも知れない」と思っていただくことが重要です。
「利益をもたらしてくれるかも知れない」と思うからこそ、その不動産会社に問い合わせをするのです。
それなのに、空き地空き家所有者へのアピールポイントが「安心のお取引」では、反響がなくて当たり前です。
では、何をアピールすれば良いのでしょうか?
それは「あなたの不動産を高く売る」ということです。
ここは大胆に割り切って、「空き地・空き家所有者は、自らの不動産が高く売れることにしか興味がない」と規定し、その点に訴求したDMを作成して下さい。