毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
業界歴21年、不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は不動産一括査定サイトから送られてくる顧客情報の読み解き方を解説します(リビンマガジンBiz編集部)
多くの不動産会社が不動産一括査定サイトを利用していますが、「活用している」とまでは言えない状況です。今回は不動産一括査定サイトから送られてくる顧客情報の読み解き方を解説します。
まぁ、「読み解き方」等と偉そうに言いましたが、普通の不動産営業担当なら、気付いて当然のことを少しお話しするだけですけどね。
しかし、この「気付いて当然」のことに気付かず、せっかく送られてきた顧客情報を斜め読みし、受託や買い取りのチャンスを逃している営業担当者が多すぎます。
この記事を読んでくださった後、「なんだ、当たり前のことが書いてあるだけじゃないか!」と感じられた方は、まともな営業センスをお持ちですが、「えっ!そんな風に読み解くのか!勉強になったなぁ」と感じてしまった方は、ご自身の営業活動を抜本的に見直してください。
では、本題に入ります。
不動産一括査定サイトから次のような顧客情報が送られてきた場合、売主様の背景をあなたはどう読み解きますか?
【建物面積】 100㎡
【土地面積】 150㎡
【現況】 空き
【査定の理由】 住み替え
【物件の名義】 物件名義人の家族・親族です。
【売却希望時期】 1年以内
【不動産会社に伝えたい事】 賃貸に出した場合の価格も知りたい
このような顧客情報が送られて来た際、「普通レベル未満」の営業担当者は、建物面積と土地面積しか見ません。しかし、上記の内容ならせめて次のような疑問を持ってください。
・空き家なのに住み替えってどういう事だろう?
・住み替えなのに「賃貸の価格も知りたい」ってことは、売らなくても買える資金があるのかな?
・自分自身の名義じゃない物件を売って住み替えって、どういう事だろう?
・住み替え希望なのに売却記事が一年位内って、随分と悠長な話だなぁ。
こんな疑問を抱くことが出来た営業担当者は、お客様からヒアリングすべき事を頭の中で整理できます。しかし、普通レベル未満の営業担当者は、何の疑問も持つことなく単に査定価格を伝えるだけで終わってしまうでしょう。