毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
業界歴21年、不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
住宅買付営業は45歳が定年という梶本さん。その理由とは?(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
日本プロ野球機構公式HPによりますと、プロ野球選手の「戦力外選手/現役引退選手の平均年齢(12球団平均)」は29.7歳とのことです。
どんな職業にも年齢的な限界により、第一線を退かざるを得ないことがあると思います。我々、不動産住宅業界の営業社員にも年齢の限界による引退(定年)はあるのでしょうか?
私は昭和48年生まれの44歳なのですが、同世代の営業社員とこんな会話が増えてきました。
「最近は自分のことを話したがらないお客さんが増えたよね~。色々と話を聞かなきゃ良い家を斡旋できないのに」
「先日、ウチのモデルハウスに若い夫婦が来場したんだけれど、さっと室内を軽く見ただけで帰っちゃたんです。人とコミュニケーションが取れないお客さんって多くなってきましたね」
彼らは20代、30代の頃はガンガン営業成績を伸ばし、会社の屋台骨を支えてきたにも関わらず、40代半ばに近づいてからは「顧客の変化」により、営業成績が落ち込んでしまったと感じているようです。
しかし、これって本当に「顧客の変化」が原因なのでしょうか?
先日、私より少し年上の営業担当者が、住宅購入希望のお客様に対し接客している姿を拝見する機会がありました。それはもう、営業担当者というよりは、まるで「親戚のオジサン」のような喋り口でした。私は「目上の者は目下の者を諭す」雰囲気に感じましたね。
居住用不動産・住宅の一次購入者層は20代後半から30代が多いと思いますが、彼等「若者」から見れば、40代半ばの営業担当者は「オジサン」です。そのオジサンが営業スマイル満開で近寄って来るのは抵抗があるでしょうし、ましてや親戚のオジサンのように上から目線で話をされれば、その営業担当者から家を買う気にはならないでしょう。
プロ野球選手が引退する場合は、体力の衰えや怪我といった肉体面の理由が大きいと思いますが、我々不動産の営業担当者の場合は、購入希望顧客との年齢差による「自らのオッサン化(オバサン化)」に気づかないことが引退(限界)の原因になっているのかもしれません。