毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
業界歴21年、不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は、不動産売却希望客への効果的な長期追客方法をご紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
あなたの会社では、既存顧客に対してどんな追客を行っていますか?
不動産購入希望のお客様なら、「良い物件が出ましたよ」と連絡して追客することができます。
では、不動産売却希望のお客様に対しては、どのように追客していますか?
「あれからいかがですか?」
「お元気ですか?」
「公示価格が発表になりましたが、ご覧になりましたか?」
などが多いでしょうか。
どれもこれもパッとしませんね。
私からの提案はこうです。
不動産売却相談会を開催することにより、それをネタにして売り反響顧客を追客しませんか。
例えば年に3回、定期的に不動産売却相談会を開催すれば、「売却相談会にいらっしゃいませんか?」という追客電話やお手紙を送ることが可能です。
「あれからいかがですか?」や「お元気ですか?」に比べれば、かなり具体的な追客です。
そして、不動産売却相談会の会場や内容にも、ひと工夫を加えましょう。
実需居住用の不動産会社が実施する売却相談会といえば、会場は自社会議室で、内容は「税理士による税務相談」や「司法書士による相続相談」など、「多分、誰も来場しないだろうけれど、誰か引っかかったらラッキー」というような内容が多いように思います。
しかし、こんな相談会では効果が薄いですよね。
私のクライアントに対しては、
・会場は、市区町村が運営する公的会館
・内容は、基本的に不動産高値売却相談で、空き地・空き家問題の相談会でも可
といった要領での開催をおすすめしています。
まず会場です。
不動産会社の会議室は敷居が高いと感じる方でも「○○市民会館」や「○○区民センター」なら、心理的な障壁が低くなります。また、市区町村が運営する公的会館なら比較的安価に会場を借りることができますので、不動産売却相談会開催にかかるコストをおさえることが可能です。
次に内容です。
不動産売却顧客の関心事は、何といっても「不動産を高く売る事」です。正面から高値売却をテーマにした不動産売却相談会の開催が効果的です。他には、「空き地空き家の活用・売却」もおすすめします。
間違っても、税務相談や法律相談など、「パッとしないテーマ」を取り扱わないで下さいね。
そして、不動産売却相談会への来場誘導ですが、次のような手法を用いて下さい。
既存顧客追客による来場誘導
・保有する全所有者リストへ案内状送付(空地空家所有者・収益オーナー・区分所有者・一括査定反響顧客)
・全所有者メーリングリストへメール送信
・上記顧客に対し電話追客
新規顧客集客による来場誘導
・新聞折込および、ポスティング広告
・市区町村発行の地域誌へ広告出稿
ちなみに私のクライアントは、上記手法により毎回7~8組程度の来場を確保しています。
不動産売却相談会の開催といえば、大手仲介会社が行うイメージを持っておられるかもしれません。しかし、地域密着型の中・小規模の不動産会社こそ、不動産売却相談会を武器にできるのです。
■本日の格言
・不動産売却希望客への追客は、不動産売却相談会の開催案内が効果的!
・相談会の内容は、「不動産高値売却相談」「空き地・空き家問題の相談会」などを、売却希望客の関心が強い内容にするべし!