毎週水曜日配信、「元不動産営業マン梶本の、結果を残す営業術」
業界歴21年、不動産会社専門コンサルタント 梶本幸治さんが、デキる営業の心得、成功している不動産会社の特徴を紹介します。
今回は、購入検討者を集客する「買いチラシ」を制作する際に、必ず記載するべきポイントを9つ紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)
(画像=写真AC)
最近、めっきり反響が減ったといわれる「不動産買いチラシ」ですが、あなたの会社ではまだ実施されていますか?
今回は、買いチラシで記載すべき項目をご紹介します。
しかし、その前にお伝えしておきたいことがあります。
買いチラシ配布を実施する際、新聞折り込み広告は使わないでください。
なぜなら、現在は、不動産購入層の多くが新聞を購読していないからです。新聞折り込みで買いチラシを実施するのは「魚のいない釣り堀で釣りをするようなもの」ですから。どうしても新聞折り込み広告を実施したい方は、新規物件の「初広告」だけに留めて下さい。
未だに週末の新聞折り込み広告をジャンジャン実施されている不動産会社さんがいらっしゃいます。これは「週末に新聞折り込み広告を実施しないと不安で仕方がない」からだと私は思っています。
新聞折り込み広告に精神安定剤のような役割を求めているにすぎないのです。
ですから、この後の「買いチラシで記載するべきこと」は、ポスティングチラシを前提としてお話しします。
では、「買いチラシ」で必ず記載すべき項目をご紹介します。
■【記載すべきポイント①】物件所在地
「はぁ?記載すべき事をご紹介しますとか偉そうなこと言って、物件所在地なんて当たり前じゃないか!」と思われたかもしれませんが、ここがかなり大切なのです。
では、あなたが作成された買いチラシを一度見直していただけませんか。物件所在地は「大きく」記載されていますか?不動産買いチラシでは「物件所在地」が最もお客様に刺さる「キャッチコピー」です。
しかし、お洒落に作ろうとするあまり、物件所在地の記載が小さくなっているチラシを見かけますので気をつけてください。
■【記載すべきポイント②】ターゲットに刺さるキャッチコピー
以前の記事「買主集客における「チラシ」と「インターネット」活用できてますか?」でも触れましたが、チラシを手に取った方に「おっ!このチラシって私に有益な不動産情報が載ってそうだな」と感じていただく必要があります。
例えば「家賃を95,000円以上支払っているパパママ世代にオススメする家」というような感じです。不動産買いチラシ制作においては「万人受けする紙面」ではなく「1000人に1人しか興味を示さないけれど、その1人は必ず問い合わせたくなる紙面」を目指すべきです。
おっと、ここで記事の予定文字数を迎えてしまいました。
では、買いチラシで必ず記載すべき項目を一気に箇条書きでご紹介します。
■【記載すべきポイント③】物件外観写真・間取り図面
不動産買いチラシはひと目見て「これは不動産のチラシだ!」と分かっていただけるデザインにしてください。お洒落すぎて何のチラシか分からないようでは困ります。それから、間取り図面に吹き出しをつけて室内の説明を行う古典的手法は…いまだに効果があります。
■【記載すべきポイント④】人の顔写真
スタッフ写真や親子の写真等、「人の気配がするチラシ」を心掛けてください。
■【記載すべきポイント⑤】保証・メリット
お客様の安心材料を分かりやすく記載してください。
■【記載すべきポイント⑥】問い合わせを促す文言
例えば、「オープンハウス開催」と記載するのではなく、「ご家族お揃いでお越しください」などと、具体的な行動を促す文章を入れて下さい。
■【記載すべきポイント⑦】自社の権威付け
「創業○年」や「弊社営業担当は全員宅地建物取引士です」等、あなたの会社を権威つける文言を入れてください。
■【記載すべきポイント⑧】専門用語を用いない説明文
例えば、「建築条件無し売り土地」ではなく、「注文建築用地」や「好きなメーカー・工務店で建築可の土地」等、不動産の素人にも分かる言葉で説明文を作りましょう。
「建築条件くらい、素人でもわかるよ」とおっしゃる不動産営業担当もいますが、専門用語は極力排除してください。
■【記載すべきポイント⑨】電話番号・受付時間
電話番号はとにかく大きく記載してください。できればフリーダイヤルです。
更に、受付時間と定休日の記載もお忘れなく。
駆け足の説明になってしまいました。
「どうせチラシを作っても反響はないのだろうなぁ~」と思いながらチラシを制作するのではなく、「1件の反響を絞り出す」ような姿勢でチラシ制作に臨みましょう。
本日の格言
・「不動産買いチラシ」は新聞折り込みではなく、ポスティングを前提に考えよ!
・万人受けするチラシではなく、上記9ポイントを記載し、1000人に1人が刺さるチラシを作るべし!