住宅の購入をするときには家計の状況に合わせて資金計画を作る必要が有ります。私は不動産の営業をしているときに住宅ローンの返済ができずにせっかく買った家を泣く泣く売るというご家庭を沢山みてきました。その方々は決して収入が低いご家庭ばかりでなく中流のご家庭がほとんどで、購入の時の資金計画をしっかり立てていなかったためそのような状況に陥ってしまったのです。

資金計画を立てるための参考として6回シリーズで中古住宅に関わる費用について述べていきます。

シリーズ構成

1    中古住宅を購入するための費用(当記事)

2    住宅の所有権を主張するための費用

3    お金を準備するための費用

4    購入後に住宅を守るための費用

5    住宅を維持するための費用

6    建替えの費用

1.中古住宅を購入するための費用

購入するための費用は以下の通りです。

   住宅価格

住宅価格は売主と不動産仲介業者が相談して決定します。仲介業者は売主に査定結果を伝え売出価格をアドバイスします。売主はその価格に基づいて売出価格を決定します。

   消費税

住宅は原則として消費税の対象にはなっていませんが、売主が一般の人ではなく、業者である場合には建物にのみ消費税がかかります。

土地代1,000万円 建物代2,000万円であれば、消費税は2,000万円×8%160万円となります。

   仲介手数料

仲介手数料は上限が法律で決まっています。仲介業者のほとんどは仲介手数料をこの上限金額で設定しています。速算表を参考にしてください。

仲介手数料速算表

売買金額(税込み)

仲介手数料の金額(税込み)

200万円以下の場合

(売買金額×5%)×1.08

400万円以下の場合

(売買金額×4%+2万円)×1.08

400万円超の場合

(売買金額×3%+6万円)×1.08

   固定資産税の清算

固定資産税は11日現在の所有者に納付の義務があります。したがって年の途中で売買があった場合には所有日数によって買主が売主に日割りで固定資産税相当分を支払うのが慣習となっています。日割り計算には2パターンあって、関西では41日を起算日として計算し関東では11日を起算日として清算を行います。

   契約書に貼付する印紙代

契約書には印紙を貼付することが義務付けられています。原則として売主・買主双方の手元に契約書が残るようにしますのでそれぞれが印紙を準備する必要があります。

貼付しなければならない印紙の金額は売却する住宅の価格によって変わります。平成30年までは軽減税率の適用が決定しており、本来の法律よりも貼付しなければならない印紙の金額は少額となっています。具体的な金額については国税庁のホームページを参考にしてください(国税庁 https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/shitsugi/inshi/08/10.htm

 次回は「第2回 住宅の所有権を主張するための費用」です。

 
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