不動産価格を決める最も重要な要素は立地です。この点に異論のある人はほとんどいないでしょう。しかし、「良い立地条件とは何か」ということを詰めて考えている人はあまり多くないのではないでしょうか。ここでは、住宅を高く売却できる6つの立地条件について解説します。

 

1.通勤・通学の利便性が高い

都心部や駅チカで公共交通機関を利用しやすい場所は、通勤・通学に便利なため人気があります。郊外の場合は、大手町・丸の内、霞が関、西新宿、品川、渋谷・青山などのオフィス街へ乗り換えせずに短時間で向かえる駅の近くが好まれます。また東急東横線、阪急神戸線など大都市間を結ぶ路線はどの駅でも高い人気を維持できます。

 

2.生活上の利便性が高い

生活必需品やファッション用品などの買い物や外食、娯楽、通院に便利な場所は人気があります。都心部では近隣に大手総合スーパーがないため、食品スーパー、ドラッグストア、100円ショップが近くにあるとアピールポイントになります。

 

3.災害に強い

海、河川、湖沼から遠く地盤が強固な台地や平地は、相対的に台風、水害、地震に強く安心感があります。また古い木造家屋や雑居ビルが密集した地域よりも、高級住宅街やニュータウン、再開発エリアは建物の間隔が広く火災に強いと言えます。

 

4.治安が良い

新宿、渋谷、池袋、上野などの繁華街は、どうしても近隣の住宅街よりも治安が悪くなります。また概ね住宅地よりも商業地・工業地の治安は良くありません。物件タイプや地域特性にもよりますが、一般的に治安面では住宅以外の建物の建築が最も厳しく規制される第1種住居地域が好まれます。

 

5.閑静である

幹線道路に面していたり繁華街の中にあったりする物件は、住宅向きとは言えません。タワーマンションの高層階が低層階より高く売れる背景には、近隣の騒音が聞こえにくいこともあります。また「閑静な住宅街」というフレーズはブランド価値を高める要素にもなります。

 

6.教育環境が良い

東京都の場合は公立高校の学区制が廃止された上に私立中高校への進学率が高いためあまり重視されませんが、地域によっては地元の名門高校への進学に有利な学区の不動産は相対的に高値がつきます。また一般的に「文教地区」と呼ばれるエリアはブランド価値も高くなります。

 

住宅を高く売却できる立地条件は時代とともに大きく変化することはありませんが、その重要性は変遷します。

 

最近は高齢化の進展や大規模災害が相次いだことを踏まえ、生活上の利便性や防災・防犯面を重視する人が増える傾向にあります。こうした時代の流れを捉え住宅の売却戦略を考えることが大切です。

 

 


 
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