1971年の京王プラザホテルの竣工以来、西新宿には多くの高層ビルが建築されています。最近では新宿駅から1キロメートル以上離れた西新宿6丁目や北新宿2丁目にも高層ビルが立ち並んでいますが、さらに西新宿5・6丁目で以下の7棟の建築が進められています。
1.ザ・パークハウス西新宿タワー60(地上60階): 2017年7月竣工予定
2.(仮称)アパホテル西新宿五丁目駅前(地上20階): 2018年3月竣工予定
3.(仮称)西新宿六丁目計画(地上33階): 2019年4月竣工見込み
4.(仮称)西新宿6丁目計画(地上29階): 2020年6月竣工見込み
5.西新宿五丁目北地区A地区事業(地上43階): 2020年以降竣工見込み
6.西新宿五丁目北地区B地区事業(地上39階): 2020年以降竣工見込み
7.西新宿五丁目中央南地区事業(地上43階): 2020年度竣工見込み
上記のうち1.は既に工事が進んでおり概ね予定通りの竣工が見込まれます。地上60階建、954戸の超大型タワーマンションです。
2.は2016年9月に着工しており、710室を有する超大規模ホテルになる予定です。3.と4.はオフィスとマンションの複合施設です。計画地では土地整備が始まっています。
5.と6.は2016年12月に計画を公表した段階です。いずれも下層階にオフィスや店舗が入居するタワーマンションです。7.については430戸のマンションを主体とする複合施設の計画概要が報道されているものの、正式発表は行われていません。
既に西新宿6丁目には分譲4棟、賃貸1棟のタワーマンションがあります(西新宿5丁目はゼロです)。そこへ2000戸を大幅に上回る住戸が供給されることになりますが、この近辺の再開発はさらに進むと想定されます。
甲州街道、山手通り、青梅街道、十二社通りに囲まれたエリア(西新宿3~5丁目、渋谷区本町3丁目、中野区本町1丁目)は古い木造住宅の密集地です。このため、防災上の観点から行政当局も再開発を積極的に後押ししています。西新宿3丁目では総面積4.6ヘクタールの再開発事業が正式に検討されています。
長期的なスパンでみた場合、JR山手線、甲州街道、山手通り、青梅街道、税務署通りで囲まれた広大な地域(概ね新宿駅、初台駅、中野坂上駅、西武新宿駅を結んだ範囲)が再開発エリアになることが展望されます。
今後も続々と高層ビルが建設されるためタワーマンションの景観は一部の住戸を除き悪化しますが、一方でエリア全体の利便性や魅力は高まると考えられます。西新宿は地盤が強固で高層建築に向いているため、ここから高さ500メートルを上回る超々高層ビルが立ち並ぶ再々開発計画が始まるかもしれません。
西新宿のタワーマンションを購入する際には、こうした長期的な展望も踏まえ出口戦略を考えることが重要です。