不動産運営コンサルタントの伊藤です。
続きになります。
【パターン4:業界名】
業種や業界を絞るパターンもあります。
先ほどのITもそうですが、弁護士さんをはじめとする士業向けのお名前のビルもあります。士業名を入れて
〇〇会館とか○○ビル
ちなみに当社がお借りしているビルは会計ビルといいますが、これはオーナーが会計事務所だからですが、会計事務所を開業しようとした場合、お借りする候補になりそうです。
【パターン5:イメージ中心】
イメージのよい英単語や造語を使います。
長年使う名称ですから、やっぱりイメージは大切です。
さわやか、高級、エレガントな単語や造語ですね。
大手のマンションブランド名はこれですね。それに地域名をプラスして完成です。
【成功事例1】
当社では名称変更での成功事例があります。
そこは元々、オーナーさんのお名前の建物名でした。
先ほどの例でいうところの「伊藤ビル」です。
実直なイメージはしますが、正直なところ、ご家族、ご親族以外には
ウケがいい名前とはいえません。
さらに、実はビルという名前がついていますが、
オフィスビルではなくて、賃貸マンションです。
お部屋を探している方から
「カッコいい都会的なマンションライフ」
を想像してもらうには少しキビシイかなと。
空室も増えていましたので、空室対策としてマンション全体の外観や貸室内をリニューアルし、
それに合わせて名称変更をすることになりました。
関係者から様々な名称候補を出してもらい、
オーナーに家族会議を何回か開いていただきました。
結構な大事となりましたが、マンションの外観をデザインしたデザイナーさんが出した案を気に入っていただき、
それに地域名をプラスして新しいマンション名としました。
エントランスのリニューアル後のイメージと新名称を一致させたのが、オーナーに気に入ってもらえた要因でした。
それ以上に、近隣の不動産屋さんからのという合わせやお客様紹介が増え、成約しやすくなりました。
リニューアルそのものの効果と併せ、イメージを一新したのが勝因です。
【成功事例2】
先ほどの例では私の出した名称は採用されずに残念・・・ではありましたが、
別のオフィスビルで私の提案した名称が採用されたこともあります。
その時は、ある電気機器販売会社さんが中古のビルを購入して、1階、2階は自社で使い、
3階から6階を賃貸オフィスとして貸し出すという計画でした。
当初、その会社の役員の方にお聞きすると
「〇〇電気ビル」
という名称にしようとしていました。
そこで私から
「ちょっと待った!!」
を掛けました。(古い表現でスミマセン)
全部自社使用でしたらそれで問題ないのですが、賃貸オフィス部分がありますので、
「賃貸で入る方の目線で考えた方がよろしいですよ」
というアドバイスをさせていただきました。
というのも、Webサイトや名刺、チラシには会社の所在地としてビル名も記載するのが普通です。
人の会社に間借りしているようなイメージになってしまったり、取引先との関係上好ましくなかったり、
場合によってはそのビル所有者のグループ会社と勘違いされたりと、
特定の会社名のビルは賃貸用としては適していないと思います。
それで、会社をアルファベットで略して地域名を付けました。
当社を例にすれば「SBM新橋ビル」となります。
他にもいろいろなテクニックや決まり事などありますので、またの機会にご紹介します。