「建物は管理を買え」

 

こんにちは、現場主義の不動産運営コンサルタントの伊藤隆晴です。

当社の創業当時からのキャッチコピーのひとつに上記の言葉があります。

 

建物を評価すること、建物を維持していくことに関して

これほど短く言い現わした言葉は他に知りません。

不動産売買に限らず賃貸でも同じことです。

 

入社した当時は正直に言いますと、何だかよくわからなかったのですが

建物にかかわればかかわるほど、建物オーナーとのお付き合いが長くなるほど、ジワジワと

染み込んできた言葉です。

 

建物は物質的にはコンクリートや鉄の塊ではありますが、実際にはまるで生き物のようです。

しかも長生きですので何十年もの間「お世話」をしていかなければなりません。

日頃、手をかけている、いや、気にかけているかどうかだけでも全く結果が変わってきます。

 

以前、ある建物で当社から委託していた清掃会社を変更しました。

当然ですが日常清掃も定期清掃も新しい人がやります。

少し経ってから行ってみると

「あれ??明るくなった?」

と一緒に行った社員と顔を見合わせてしまいました。

エントランスに入った瞬間からイメージが違うのです。

もちろん、明るいLED照明に取り換えたとかではありませんよ!

 

人間の感覚は案外と優れています。

一つ一つ細かく見ていかなくても、全体に感じとる雰囲気で変化に気付くことが出来ます。

 

毎日同じ時間だけ清掃しても、その方法やスキル、そして気持ちの入り方でこれだけ変わるのかと驚かされました。

新しく始めたことにより、張り切って作業していたり、丁寧に作業していることもあるので、その後も

維持してもらえるように、管理担当者は清掃員に声を掛けたり、褒めたり、場合によってはしっかりと指摘したりしていかなければなりません。

 

1日はわずか2時間の清掃時間でも、週5日で10時間、月で40時間、年間480時間これを20年なら・・・

20年後あなたの建物がどうなっているなか、想像すると怖くなりませんか?

(次回へ続く)


 
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