投資用不動産を考えた時に、大きく木造、鉄骨造、RC造に分けることができます。この中で収益を生み出すといった観点でとらえた場合、どれに投資をすべきでしょうか。解説していきたいと思います。
■投資のしやすさ、収益率からいえば木造アパート
木造は、金額的にも投資しやすいことから投資を検討する際にあがる1つの選択肢といえます。物件の価格だけではなく、固定資産税や修繕費なども鉄骨造やRC造に比べると抑えることができるといえ、収益率は3つの中で比べると高いといえます。
ただし、デメリットもあります。それは法定耐用年数が短い点。木造の場合、法定耐用年数は22年。鉄筋コンクリート造が47年であることを考慮すると、年数が短いため一般的には金融機関からの借入期間はどうしても短く設定されることになります(もちろん、法定耐用年数以上に利用することは実際には可能です)。裏を返せば毎年の減価償却費を多く計上できるため、節税面では大きなメリットとなります。利益や節税を考慮すると、木造に軍配が上がりますが、売却時にはマンションなどのRC造等に比べると買い手が少ない(地域や価格などにもよる)可能性があるため、出口戦略はしっかり検討すべきです。
■耐震、かっこよさ、出口戦略をとるならワンルームなどのマンション
RC造は、マンションなどが該当します。1棟となると高額になるためなかなか手が出ないといった方も多いといえますが、1戸であればワンルームマンションなどから購入できるため手ごろな不動産投資手法になりえます。
耐震性や入居率のよさ、売却時に売却のしやすさを重点としておくならば、ワンルームなどのマンション投資の方が無難といえます。
ただし、建物の維持管理費や固定資産税などは木造に比べると高くつくため、コスト面では不利になります。木造とRC造の中間のような存在が鉄骨造と考えると、3つの収益等の違いがお分かりになっていただけると思います。
いずれにおいても一長一短であることがお分かりになっていただけたかと思います。それぞれのメリットを活かし、立地などを考慮した堅実な投資を行えば、いずれでも利益をあげることは可能です。値上がり益を狙うのか、キャッシュフローを重視するのかでどの物件がよいかは異なってきます。最終的にはいずれも出口戦略を明確にすることです。売れない、空室率高し、ではどうしようもありません。その点は注意して物件選びを行うようにしましょう。