入居、売却いずれの面から見ても、新築・築浅物件のほうがニーズは高い。誰しもがそう思うのではないでしょうか。それは当然ではあるものの、築古物件でも買い手のニーズにマッチすれば売却は可能です。
築古の木造物件は全国に多く存在します。そうした中で投資用の築古物件を売却するにはどうすればよいか、解説していきましょう。
■節税目的の買い手に売却
買い手から見た築古木造物件のメリットは、利回りが高いことと、減価償却にあります。たとえば、木造の場合、法廷耐用年数が22年ですが、この年数を過ぎた木造アパートを購入した場合、4年間で減価償却の計上を行うことが可能となります。これは、建物の金額を4年間費用で計上できる意味を示します。つまり、当初4年間は大幅な節税を行うことができるのです。
こうした節税目的のために、築古木造物件を探す買い手もひそかに存在します。しかもこうした節税目的の購入者は、高所得者であるケースが多いため、現金で一括取得可能な方も多いのは事実です。
どうしても築古だと買い手の融資がつかないのではないか、といった心配もありますが、現金一括での購入であれば問題ないといえます。また、買い手の属性がよければ、融資がつく可能性もあるため、こうしたニーズがある買い手とマッチングできるような不動産業者に売却を依頼するとよいでしょう。
■売りやすい築古物件とは?
それでは、売却しやすい築古物件とはどのようなものがあるのでしょうか。それはメンテナンスがしっかりされており、入居者がついている物件です。メンテナンスがしっかりされている物件であれば、修繕でかかる費用も抑えることができます。また、入居者もつき、賃貸収益物件として稼動していれば、買い手も購入後すぐに家賃収入を得ることができるため、高く売却することも可能となります。
このほか、駅から近いなど資産価値があれば築古物件でも売却しやすいことでしょう。なお、金額としては数千万円~1億円程度がもっとも買い手のニーズにマッチします。こうした状況にあう築古物件で、売れなさそうだからそのまま保有しているという方がいらっしゃいましたら、一度売却を検討されるとよいかもしれません。