投資用不動産は出口戦略が重要なカギとなることはご存知でしょう。つまり、売却をいつにするのか、またどれだけ高く売却できるのか。もしくは最終的に所有する投資物件をどうするのか。こうした点を考慮したうえで、不動産投資は行う必要があります。

そこで、今回は出口戦略という観点から、高く売却するためにはどのようなことを意識すべきなのか、管理運営方法について解説していきたいと思います。

■更地で売却するという手段も
投資用不動産の売却は、区分所有であればそのまま売却、一棟アパートなどであればそのまま売却するか更地にして売却する方法が考えられます。
更地で売却するメリットは、買い手が利用したいように使えるという点です。ただし、建物がある場合の方が高く売れる可能性がありますので、どちらで売却したほうが売却しやすいのか、立地を考慮したうえで検討すべきでしょう。

なお、更地で売却する場合には、最終的に入居者がいない状態にしなければなりません。効果的なのは定期借家契約を導入すること。こうすることで期間を限定して貸すことができますので、売却するタイミングを決めやすいといえます。

■入居率を上げる・賃料を上げる
一方、収益物件のまま売却する場合にはどうすれば高く売れるのでしょうか。それは、入居率を上げることと、賃料を上げる。この二点がポイントとなります。
要は買い手にとって魅力的に映るのであれば、売買価格も高く設定ができるわけです。一番良いのは賃料を引き上げることができたうえで満室経営であることです。地価が上昇している地域やその地域の適正価格よりも低い家賃設定となっている場合には、新しい入居者を探すときに賃料を引き上げることを検討してみましょう。実際に私の場合、都内の物件3件で家賃引き上げに成功しています。

この他、リフォームをかけることにより入居率を高め、かつ家賃を引き上げることも検討してみるとよいでしょう。ただし、リフォーム代が回収できることが前提です。むやみやたらにお金をかければよいというわけではありません。

こうした方法で、仮に賃料が月額5000円引き上げに成功したとしましょう。年間では6万円となりますが、仮に利回り6%の物件であれば100万円分、売買価格を引き上げることができたことになります。20戸の1棟アパートすべてで引き上げることができれば2000万円分、価格があげられます。

高く売ることを意識した管理運営、是非実施してみてください。

 
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