不動産売却を検討するタイミングには様々あります。価格が上がっているから、不動産業者に売却をすすめられた、など理由はいろいろだと思います。
こうした売却を検討する時に、スムーズに売却ができることが望ましいですが、必ずしもそういうわけではありません。売却時ならではのトラブルが発生することもあるのです。そこで、不動産売却時に多いトラブルについて解説したいと思います。ここでは3回にわけて解説していきます。第一回は騙されるケースを紹介します。
■買い取り業者によるアプローチには注意
売却検討は思わぬところからやってくることがあります。それは電話や手紙などによる「売りませんか」というアプローチ。これ自体は決して悪いことではありません。なぜならば、売却見込みがたつ物件であるという意味を示しているからです。
問題は、いくらで売却するかということ。特に、買い取り業者の場合には、市場取引価格よりも大幅に低い金額で買い取りアプローチをしてくることがあります。そのため、市場ではどのぐらいで取引されているのか確認をしておくべきです。
例えば、国土交通省「土地総合情報システム」では、過去の不動産取引価格を調べることができます。また、複数の不動産業者に売却価格の見積もりをさせることも検討してみましょう。こうした調査により、ある程度の売却価格帯がわかるはずです。
売却価格がどのぐらいが妥当なのかがわかれば、買い取り業者によるあまりにも低い金額での買い取りといったことに騙されることもありません。
■あたかも買い手がいるように見せかけて高額な請求を行うケースにも注意
この他、買い手がいるように見せかけて高額な請求を行うケースもあります。高値で売れると聞けば、誰だってうれしいはず。しかしながら、実際には高値で売るために測量をする必要がある、道路工事を行う必要がある、改修工事を行ったほうがよいと話を持ちかけ、実際には高額な請求をしてくるといった詐欺といってよい手口です。
売却するために何か必要といったケースは怪しむべきでしょう。こうした手口にのるとその後もターゲットにされるおそれがあります。気を付けてください。
次回も不動産売却時に多いトラブルについて解説していきます。