こんにちは、カピバラ行好き政書士の石井くるみです。
「空き家」をテーマとしたコラム③は、「空き家対策特別措置法」
平成27年5月に施行されたこの法律は、全国で放置空き家が問題視される中、
いよいよ国の政策として空き家対策を進めるために制定されました。
「法律」と聞くと、なんとなく難しいイメージがありますが、わかりやすくご説明いたします!
「空き家対策特別措置法」の目的
- ・地域住民の生命、身体又は財産を保護する
- ・(地域住民の)生活環境の保全を図る
- ・空家等の活用を促進する
- ・空家等に関する施策を総合的かつ計画的に推進する
- ・公共の福祉の増進と地域の振興に寄与する
これらの目的を達成するため、国が基本方針を策定し、市町村が具体的な事項を定めています。
イメージ・・・・・
国 → ざっくり
市町村 → こまかく
地域によって、人々の暮らし方も状況もさまざま。
国はあくまで基本方針を定めるだけ。
自治体に権限を委譲することで、地域の実状に合った施策を取ることができます!
「空き家対策特別措置法」の内容
・「空き家」の調査と現況の把握
・「空き家」所有者へ適切な管理の指導
・「空き家」跡地についての活用促進
・適切に管理されていない「空き家」を『特定空き家』に指定することができる
・『特定空き家』に対して、助言・指導・勧告・命令ができる
・『特定空き家』に対して罰金や「行政代執行」を行うことができる
まずは地域の「空き家』の現況を確認・把握します。
どのくらいの数の空き家があるのか、その状況はどうなのか?
”この「空き家」は、まだまだキレイで大丈夫”
”この「空き家」は、台風が来たら吹っ飛んでしまいそう”・・・・・などなど。
そして、放置できない管理が必要な「空き家」の持ち主(所有者)に対して、
「お宅の持ち物なのだから、まわりに迷惑をかけないようちゃんと管理してください」
適切な管理を行うよう、情報の提供や助言など必要な援助 を行います。
しかし、実際は所有者が誰なのかわからない・連絡が取れない、などのケースも多いようです・・・・・(;´・ω・)
そして、特に対策が必要な「特定空家等」にみなされると、下記の措置がなされることがあります。
○固定資産税が最大6倍、都市計画税が最大3倍に増額される!
○行政代執行により、解体通告や強制解体が可能!
もし、あなたが相続した空き家の実家は「特定空き家等」に指定されたら・・・・!?
次号では、「特定空き家等」に指定された場合に起こり得る、様々な処分について詳しく見ていきたいと思います!