個人で使用する住宅で利益が出るという発想は、あまりないかもしれませんね。
しかし住宅を売って利益が出た場合、居住用の自宅であっても国に申告しなければなりません。
その理由や計算の方法をご紹介していきます。
■利益が出ると確定申告が必要になる理由
収入(所得)の金額に対して課される税金を所得税といいます。
不動産の売却で利益が出た場合も、その金額に対する譲渡所得税を払わなければなりません。
収入を国に知らせる確定申告の義務を怠り、税金を支払わなかった場合は、法定納付期限の翌日から完納の日までの「延滞税」が加算されます。
期限内に必ず確定申告し、譲渡所得税を支払いましょう。
売却時の「売買契約書」「仲介手数料、印紙税などの領収書」などを添付するため、書類は大切に保管しておくことが大切です。
■譲渡所得税の計算方法
譲渡所得税は次の計算式で算出します。税率は不動産を保有していた期間によって違います。
譲渡所得税=課税譲渡所得☓譲渡所得税の税率 |
課税譲渡所得は、不動産の売却価格から購入にかかった費用を引いたものです。
課税譲渡所得=売却価格—(購入価格+購入時の諸経費+売却時の諸経費) |
不動産業者への仲介手数料や契約書に貼る印紙代、登録免許税などが費用として計上できます。
購入時の諸経費がわからない場合は、「売却価格×5%」として計算が可能です。
諸経費がわかっていてもこの金額より小さい場合は、こちらを採用しましょう。
法にのっとった節税にあたり、脱税ではないのでご安心ください。
マイホームを売却した場合、一定の要件を満たせば3000万円の特別控除の特例が受けられます。
譲渡所得から3000万円をマイナスできる制度です。
このため、自宅を売却して譲渡所得が実際に課税される例はあまりありません。
詳しい適用要件や必要な書類は、お気軽にお尋ねください。
■まとめ
3000万円の特別控除の特例を受けるためにも、確定申告は必要です。
申告を怠ると、せっかくの控除が受けられず損をしてしまう可能性も。
不動産にかかわる税金でご不明な点がある場合も、お気軽にご相談ください。