不動産を売却する際は、まず査定を依頼して、それをもとに仲介業者を選びます。
査定を目にすると、つい金額が少しでも高い業者に依頼してしまいがち。
でも、査定額だけで業者を選んではいけません。
ここではその理由をご紹介していきます。
■高額査定業者の甘い罠
周辺の相場に比べて査定額が高い場合、売主の機嫌を取ることを目的にしていることが考えられます。
いざ売却契約をする際はなかなか買い手が見つからなかったり、大幅な値引きを迫られたり。
そのようなリスクが高いので注意しましょう。
仲介売却では、不動産業者はまず売主と媒介契約を締結します。
売却のための宣伝活動を行い、購入希望者を見つけてくる代わりに、売買契約が成立した際は仲介手数料を売主から受け取るという契約です。
「一般媒介契約」を除く「専属専任媒介契約」「専任媒介契約」では、売主は契約期間中、ほかの業者と取引ができません。
相場よりも査定額が高い業者は、この媒介契約の相手として自社を選んでもらおうとしているのです。
■選ぶべきは地元に精通した業者
媒介契約を結ぶ際は、地域の相場に詳しい業者を選びましょう。
売却は購入希望者と金額の同意が得られないと成立しません。
相場より高い査定額でも、結局は相場に近い額で取引することになります。
高額査定業者の口車に乗って売出価格を高く設定すると、長期間売れず、「売れ残り物件」のレッテルを貼られる可能性が大。
相場を知っている業者であれば、当初の売出価格に対しても適切なアドバイスをしてくれます。
地元で長く実績を積んできた、信頼のおける企業をお勧めします。
■まとめ
高額の査定は確かに魅力的ですが、査定はあくまでも査定。
相場より高く売出価格を設定すると、売れるものも売れなくなってしまいます。
仲介業者を選ぶ際は、一括査定サイトを活用して複数の業者をしっかり比較しましょう。
まずは地域の相場を正確に把握することが、売却成功につながります。