こんにちは、ファイナンシャルプランナーの飯田敏(いいださとし)です。
不動産会社での現場経験は10年を超えます。
現在は、㈱住まいと保険と資産管理で一般の方向けに
ライフプランにまつわるコンサル業務をおこなっています。
今回は売却を依頼する不動産会社を選ぶためのポイントをお伝えします。
<まずは査定を依頼してみよう>
査定では、「実物を見てもらって査定する方法」と「実物までは見せずに机上で査定してもらう方法」があります。
「売却予想額」や「相場」を知るために査定は必要ですが、それなりにしっかりとした根拠に基づく査定がなされているかを
チェックするようにしましょう。複数の新しめの成約事例に基づく査定であることが望ましいです。
査定報告書を見る際には、査定価格の高いか・安いかは、まずは意識外に置いておくことです。
売却価格を決めるのは所有者であり、希望価格で売り出すことを拒否する会社は通常はありません。
大切なのは、きちんとしたものをい出してくる会社であれば、最低限信頼できると考えられるからです。
査定以外の売却に関する情報などが盛り込まれていればなお結構です。
まずは、興味深いと感じた会社数社に机上査定を依頼してみましょう。
<高い査定額には注意する?>
注意すべきは、意図的に高い査定額を提示し、依頼者の興味を引くような会社もあります。
このような体質の会社は、とにかく物件を預かることが主眼で、
そのためには査定額をもふかして、まずは依頼者から気に入られようとします。
根拠のない高値でいい加減な査定を出すような会社では、信頼できる関係は築けません。
そのためにも複数の査定をかけ、相場観を養っておくことが怪しい会社には引っかからない一つの防衛となります。
<依頼先を選ぶポイントは?>
依頼先を選ぶポイントを決めておきましょう。
売却を任せる会社はいいと思っても、実際に対応するのは担当者です。
同じ会社内であれば誰が担当者でも同じかというと実はそうではありません。
担当者は売却開始から完了までをサポートする大事なパートナーです。
間違いのない仕事をしてもらわなければいけないキーパーソンです。
そんな大事なパートナーを選ぶわけですから、この人なら間違いないと思える人を選ぶ眼力を持っていたいものです。
会社の採用担当になったつもりで人選する意識を持ちましょう。
採用の大きなポイントは次のような点でしょう。
<担当者を選ぶポイントは?>
1.基本的に依頼者の売り方の意向を応援してくれること
…担当が売主の意向を尊重してくれる人でないと安心できなくなります。
2.セールスポイントをたくさん挙げてくれること
…マイナスポイントや否定的な話で説得してくる人はNGです。
3.売却開始から売買契約までの計画と見通しを伝えてくれること
…売れるまでの期間にどんなアクションをするのか確認しておきましょう。
このほかにも細かい点はたくさんありますが、それはまた別の機会に回します。
担当者はいわば売主の売却請負人です。また、売主に代わってできるだけ高く売ってくれる営業をしてもらう営業代理人とも言えます。
この人は本当にうちのメリットをたくさん持ち上げてくれるだろうかと
疑問に感じるような人を採用してはいけません。
売却は担当者との二人三脚の作業です。
自分の心中をよく理解してくれて任せて安心だと思える人でないと苦労するかもしれません。
担当者選びは、会社選び以上に大切なことであることをお忘れなく!
<売却は媒介契約から>
正式に売却をスタートするのは媒介契約(バイカイケイヤク)を結んでからとなります。
媒介契約とは、売却の委任をし、成約した場合には仲介手数料を受領する内容の契約です。
期間は最長3カ月と定められています。
期間内に決まらなかった場合は、売主、不動産会社の合意に基づき更新できます。
自動更新はありませんのでご注意ください。
次回は媒介契約にまつわる情報をお伝えします。
お楽しみに。